表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双子の月  作者: フエルサ
3/4

深淵は口の中で

頭上で凄まじい音が鳴り響く。


「何の音だ?!」

「...やばいかもしれないね...」


見上げると()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


それは軽々と俺の働いていた巨大な工事現場を気にもせず崩し歩いていた。


「あれはなんだ?!」

「あれは...第一帝が持つ()()()()()()

「ハイファラス?!」


彼女はそれを見続けたまま何かを悟ったように話の続きを語りだす。


「人工生命体とプラット9の技術を合わせた戦闘機(化け物)だよ。あれを僕だけのために使うなんて...」


それの赤い目は俺たちを捉えたかのように近づいてくる。


「まずい!!」

「えっ」


彼女は壁に捕まっていた手を離し、空中に身を委ねる。俺達の体はますます深淵に吸い込まれていく。


赤い目が遠ざかり、今度は渓谷の口へと流されて行っている俺の体は抗えずただ目を瞑るほかなかった。



水の音が耳元で聞こえ意識を取り戻す。


「目覚めたかい?」

「...おかげさまで最高の目覚めだよ」

「助けてあげたのは私だぞ?♡」


どうやら渓谷の最下層までついたようで、薄気味悪い湿度に暗闇が広がっていた。ほんの月明かりだけが頼りのここは周りに何があるか分からない。


「...親父が危ない!」


そうだ。さっき親父が働いている場所を壊されていたのだ。大丈夫だろうか。


「今更行っても無駄じゃないかな?」


頭に血が上る


「...どういうことだよ」

()()の前じゃ勝つ術なんてないよ。僕達はただ息を潜めた方が賢いね」

「見殺しにしろっていうのか?」

「親子の墓を建てるのは勘弁なんでね」


だめだ。こんなところで感情を揺さぶられている暇はない。どうにかして一人の力でも上がらないと。


「危ないよ?そんな奥にいっちゃ」


俺は彼女の助言を無視してどんどん突き進む。


「おーい。明かりがないのに大丈夫かい?」


確かに何にも見えない。だが前に進むしかなかった。


何かにいきなりぶつかる。もう少しずれていたら棘のようなものに刺さっていたかもしれない。


「何か見つけたのかい?」

「うるさい」

「はぁ。まぁ、僕に任せてよ」


彼女はポケットから小さな月を出して歩き寄せてくる


そしてそれは俺の前の恐ろしい壁を照らした。


「これは...」

「...()()()()()()()()()だろうね。」

「描かれてるこれって...」

「血だろうね」

「そうじゃなくて、これってもしかして」


俺は一つだけ大きく描かれた物体を指さす


「ハイファラスをこの星は持っていたのか」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ