第8話 組み合わせ 交流会
野球大会に参加する盲学校の生徒は全て集まりあとはくじ引きにて対戦相手を決める組み合わせを残すのみとなった
石川 富山と引いていきあとは新潟と長野の2つだ
なきほどのくじ引きで富山盲学校が第1試合 石川盲学校が第2試合に決まった
俺はくじ引きをする裕也に声をかける
「心配しなくてもいいぞ 大丈夫だ!」
「おう!行ってくる!」
緊張のあまりくじ引きを引く手はブルブルと震えていた
どちらも強豪だができれば野球大会を連覇中の石川盲にだけは絶対にあたりたくない
裕也は意を決して中のくじ引き箱に手を通す
裕也「この日のために験担ぎのものをたくさんしてきたんだ!行ける!」
「ダァーー」
裕也は思いっきりくじ引きの棒を空へとかかげた!
ざわ ざわ ざわ
裕也「なんだ この感じは」
第1試合
石川盲学校 新潟盲学校
まじかと、落ち込む新潟盲学校の生徒たち ただ一人を除いて
亮「よっしゃーよかったんな!裕也」
グランドソフトボールはじめて魔もない亮にとっては好都合の相手 1回戦から決勝ができるようなものだった
しかし去年を知らない亮は新潟盲学校のため息の意味がまだあまり理解できていなかった
組み合わせ発表も終わり明日は試合だが各学校の生徒たちは今夜宿泊するホテルに集まり前夜祭が行われた
真剣な野球大会といえど北信越の盲学校が集まることは少ないので交流をかねて毎年開かれるのだ
「へー新潟って酒も米も美味しい最高だな」
専攻科の生徒さんたちは社会人の人が多いので酒を飲みながら親睦を深めていた
俺はというとこういう親睦会やら人と関わることが苦手だっためなかなか中に入れなかった
裕也「亮 どこに行くんだ?」
亮「ちょっとトイレ」
俺はトイレに行くと嘘をいいここから離れた
「あーあ、まじ疲れるわーー初対面の人と話すの苦手だ」
このまま交流会が終わるまでフロントのソファで待っていると外から声が聴こえてきた
「あれ?キミは?」
「あ!南ちゃん!」
ショートカットで少し赤く染めたツヤのある髪型 身長は俺よりも高く半袖シャツとショートパンツというラフな格好は鍛えられた太腿と腕をさらに魅力的にさせていた
タオルに被ったその顔は色気があり、大人の女性感を演出させていた
南「なんで私の名前知ってるの?どこかで会ったかな?」
亮「い、いや」
亮は一目惚れだったバスを降りたその姿かたちがなんとなく優美でバスの運転手までも天使のような笑顔の美少女に俺は一瞬にして惹かれていったのである
「キミ、新潟盲の子だよね?」
「あ!、」
南ちゃんは俺の顔の近くまで顔を近づける
至近距離からの南ちゃんはまさしく天使の美少女だった
南「私の石川盲の加藤南です!よろしくね!」
「あ!よろ、しく、おねがいます」
南「どうしちゃったの?亮君?だよね?私も交流会苦手なの!明日は対戦相手だけど仲良くしょーね」
「はい」
「南?どうした?
南「部長?」
どうやら石川盲学校の部長らしい
部長「その子は?」
南「新潟盲の亮君だよ!すっごいかわいいんだよ」
俺は南ちゃんはの一言に思わず赤面する
部長「南がまた迷惑かけたみたいですまなかったな)
亮「大丈夫です」
南「またってなによ!またって」
南ちゃんはと部長の微笑ましく和気あいあいとした雰囲気だ
もしかすると部長と南ちゃんは付き合っているのかもしれない
南「亮君!バイバイ!またね~」
南ちゃんは俺にいきなり抱きついてきた
南ちゃんの髪からは女の子特有の甘い香りがした
女の子から抱きつかれるというなかなかないと思われる経験に身を委ねていると、さすがに部長さんが桜の暴挙とも言えるその行動を咎めた。女の子なんだから、軽率に異性に抱きつかない、
見つめ合うと素直におしゃべりできない
俺は南ちゃんとまともにしゃべれないまま交流会は終わった