全国への証明
大会3日前に足を骨折して最後の全国中学校卓球大会への望みも潰えた愛花は 近くの病院で入院を余儀なくされた
愛花は想像以上に部長としての責任や重圧 先生からの期待を味わい それが抱え込んでいることが十分と分かっていた
だが それを止めることはできなかった 愛花がやってきた努力を無駄にしたくない 少なからず僕が女の子たちを説得して愛花が救われたとして今度は僕が愛花に変わって量的となることを恐れていたのかもしれない
骨を折った女の子の証言によると愛花が嫌いだから量的にされたのではなく愛花が部長の肩書きを利用して辞めさせ調子に乗っていたからイラッとしてやった だから部長を傷つけたのだと言っていた
それほど部長はたった一人で部内をいい方向に導いたり 逆に踏み違えたりして部内全体を支配できる強力な権力を持つものなのだ
だから僕は天音に部長にさせたくはなかった ただでさえ天音は「史上最強」とか「将来のパラリンピック選手」などと言われるほどの実力者 メディアにも引っ張りだこ あの可愛さ 美少女ゆえに他校からの憧れも多いがその文化 敵も多かった
純粋で純粋を頑張る天音がもしも部長になってしまったら重圧がさらに大きくなり 小さな変化にもすぐに気づいて解決へと向うだろう
だがそれが上手く行かなかった場合 天音は嘆き悲しみ 自分を見失ってしまうかもしれない 僕は天音にただ大好きなサウンドテーブルテニスを心のそこから楽しんでほしかったのだ
僕は大会前日に病院にきた 愛花の様子がとても気になっていたからだった
「ガラン」
病院のドアが開く 今はお昼時ということもあってか愛花のテーブルには病院食が絡んでいた
愛花「遥ちゃん」
遥「お昼時にすまんな ご飯だったか」
僕は愛花のテーブルに置いてあるものをみる
遥「今日の献立はカレーか」
愛花「これ、いいでしょー!今日選べるメニューで大好きなカレーにした!」
遥「そうか よかったな」
明る様に愛花がムッとした表情を浮かべながら僕にこういう
愛花「よかったね 大会に出られて」
遥「いや、顧問の先生もお前が出れなくなって悲しがってた」
愛花「私はもう死んだの でもあいつらは呑気に卓球をしてる 私はそれが許せない!!」
遥「、、、」
愛花「私にはもう先はないのに!」
遥「ケガが治ったら帰ってこれるんだろ?」
愛花「遥ちゃんは私の気持ちなんてわかんないよ!」
「わかる!」
「わかんないよ!」
一瞬にして愛花の嘆きや悲しみが身体中から伝わってくるようだった
「学校の外履きの中に針を入れられたことある?」
「トイレに閉じ込められて 上から水をかけられたことがある?」
「1日物置きに閉じ込められたら、」
「それを話すことはできないようにさせられたら?もう大会に出れないって言われたら?」
「僕は知ってた愛花が尋常なほどにいじめられてたとに)
にも高校で卓球はできないと言われたらしいとは
「助けてよ! なんで助けてくれなかったの! ねぇー?教えて?」
「ガシャーーン」
愛花は大好きなカレーを僕の隣に投げかける
布団はカレーの色に染まる
「ごめん」
「私もう死ぬから」
愛花はベットから歩きだすがまだ骨折した足には力が入らずその場に崩れ落ちる
「愛花!」
「く!」
「神様は私を殺させてもくれないのかよ!」
震える小さな身体を僕はゆっくりとしっかりと抱き寄せた
「明日優勝してみせる!僕が全国に行ってやる!」
「優勝?全国?」
「遥が全国なんて絶対無理よ! カット主戦型の全国クラスなんてほとんどいないの!ましてやはあなたはスマッシュもできない守りだけのカットじゃん!そんなやつが全国で通用するわけない!」
「もしも僕が全国に行ったら卓球を続けてくれるか? そしたら愛花と卓球ができるだろ? そして 僕をやっつけたら愛花が全国に行ったという証拠になるだろ?」
「それは面白そう いいわ!卓球を続ける!あなたが勝つなんて無理なんだけど ちょっとだけ期待しておいてあげる」
遥「はいはい それはありがと」
全国卓球大会の切符を勝つ獲得する大事な大会当日 僕は体育館にいた
遥「愛花は?」
先生「愛花さんは少し遅れてこちらに向かっているらしいです」
「時間は?」
「結構遅れてます」
「僕がカット主戦でよかったですね 何度でも時間を長くできますから」
遥「それで 他の生徒は?」
先生「、、、」
遥「天下の双葉が仲違いですか、今度の部活動が心配だな」
先生「すみません 遥さん」
遥「僕は全然大丈夫ですよ? むしろ1人のほうがやりやすいですし 、」
遥「僕は愛花が全国クラスだと証明するために全国に行くだけですから」




