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STT 「サウンドテーブルテニス」  作者: 太陽
高橋太一くん 

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45/46

いや、あとがなくなったんだよ、、、



天音「君の心をぐちゃぐちゃにしてやるよ」




明らかにさっきと違う口調 殺意に満ち溢れているのがアイマスクをしている俺でもひしひしと伝わってくる



(やっと本気になってくれたな)



からかっているわけではない ただ純粋に全国No.1の天音先輩がどれほど強いものなのか自身の身体で感じたかった それだけだったのだが



天音「行きます」



太一「はい」




「カーーーーン!!」



太一「え?」



ビー玉が弾けると同時に自身のエンドフレームへ直撃しコートにとどまり 天音先輩のコートまでボールが返ってきた



ビー玉の音は今も残響のように響き渡たり 脳内に音だけが語りかけてくる



天音「ふーん?」



綾鷹「え?えっと、と え? セ 、 セーフ!  天音先輩のボールが、 太一くんのエンドフレームに当たって 天音先輩のコートの中に入りました? で、ポイント 天音先輩 8対2です」



天音「次は君の番だよ!はい!」



太一「はや!」



返しも速い それはピンポイントで俺のラケットの前に当たり そして止まった



(まぁ関東大会第3位まで行ったのだサーブで崩せは勝てる)



卓球はサーブが圧倒的有利なスポーツとされる回転やスピード コースを自由に変えられる さらに唯一相手に左右されないのがサーブである




太一「行きます」



天音「はい」



俺は狙い定めサイドフレームギリギリをついた取れないサーブを打った 基本的にサイドフレームというのはラケットがサイドフレームに当たるため肘を曲げてラケットを打たないと打てない 東京盲学校の時もそれで何度もアウトを誘ってきた究極のサーブだ



「ガシャン!カシャカシャカシャ」」



(よし!サイドフレームに当たった!これで肘を折り曲げてラケットを縦にしないと打てないぞ?いくら天下の天音先輩でも厳しいだろう)



しかし 天音先輩さサイドフレームにピンポン玉が当たっても動じずにエンドフレームまで打たないで待っていた


そしてエンドフレームに近づいた瞬間に大きくラケットを振り払った



「スパーーン!)



光の線のように一直線に伸びた天音先輩のスマッシュに俺は身動きさえ取れなかった



太一(マジか?」



天音「サイドフレームに当たったってエンドフレームに当たらなきゃ得点にならないでしょ? バカなの?」




天音先輩は俺がもらった貯金などもろともせず どんどん得点を重ねていった




太一「行きます」



天音「はい」



「コーーン!カーーーン!」



一撃必殺の天音先輩のそのスマッシュは光の閃光のようでまるで雷でもなっているようであった



綾音「天音先輩のボールは太一くんのエンドフレームにあたり止まりました ポイント天音先輩 11対8で天音先輩の勝利です」



太一「な、!なんで あんなスマッシュが打てるんだ?」



天音「だから言ったのに!」




いや、彼女はまだ本気ではない 彼女には余裕があった



天音先輩が本当に本気を出せる相手はどこの世にいるのだろうか




天音「亮君 帰ろっか?」



「マジか 弱視の俺でも見えなかった やばいな天音先輩」



天音「普通だよ?」




お母さん「それでは、太一の入部無しってことでいいんですね?天音さん?」



天音「あ!!!!そうだった!」



(忘れてたな 天音先輩)




お母さん「それでは 先生にそう伝えさせてもらいますね」



天音「ま、!待っ!」



太一「待ってくれ!お母さん!頼むから!」



「太一!それは!」



天音「え?亮君?太一くんは今どんなことをしているの?」



「今 太一くんはお母さんの前で土下座してる」




天音「ど、土下座?? 太一くん! ダメだって!私のためにそんなこと!」




太一「天音先輩となら絶対に北信越盲学校卓球大会優勝できるんだよ!確実にだから入部させてくれ!」

  


お母さん「太一 それでは東京盲学校の時と同じじゃないのよ!」



太一「東京とは違う! 天音先輩は史上最強なんだ 俺と天音先輩なら 確実に優勝できるんだよ」



お母さん「勉強はどうするつもり?筑波大学は?」



太一「俺は勉強もサウンドテーブルテニスも優勝する」



お母さん「はぁ~もう勝手にしなさい  」




お母さんは呆れたようでため息を吐きながら体育館をあとにする



お母さん【 もし!あなたが全国模試で結果を出せなかったら 即刻 やめてもらいますからね!」



太一「わかった」



天音「よ、よ、 よかったね? お母さんに入部を認めてもらえて?」









太一「いや、あとがなくなったんだよ 、、卓球も 盲学校も」


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