非常な戦い
天音「STTやります」
俺の強引な反対を尻目に天音先輩と太一くんとの非常な戦いがはじまろうとしていた
体育館には1台サウンドテーブルテニス用の卓球台が用意され いつでも試合が行われてもよかったのだが俺は審判ができないために試合が行われなかった
だがしかし 丁度 ほんとに偶然体育館を通りかかった綾音ちゃんに俺は声をかけた
「頼む 審判をやってくれないか」
綾音「はぁ~!あなた何を!!! 私にあんな言い方をしておいて審判をしろだなんて!」
「そこをなんとか頼むよ サウンドテーブルテニス いや この学校の未来がかかった大事な試合なんだ」
綾音「だいたい なんであなたは半年も卓球部にいて審判やルールもわからないんですか!?あなたがもっと真剣にやってください!」
「グランドソフトボールでサウンドテーブルテニスをはじめたのは1週間前なんだけど、、遥先輩みてるかもしれないぞ?」
綾音「え?そ、そこまで言うならやってあげます!
「ほんとに綾音ちゃんは遥先輩のことが好きだなぁーほんとにガールズラブなのか?」
綾音「亮君? それ以上言うとどうなるか分かってますよね?」
「はい、ごめんなさい すみません」
俺は綾音ちゃんの機嫌を取りながら卓球台へと案内した
母「それと、言い忘れていましたが 天音さん、天音さんが負けたら 取材されている人たちに「私は負けました」と土下座で謝ってくださいね?」
「なんでそこまでしなければならないんだ」
母「当たり前でしょう あなたが負ければもう無敗ではなくなるのですから 取材の方もただの少女では取材を受ける理由はないじゃないの」
天音先輩が勝っても盲学校として団体戦には出ることは難しくなる 負けたら天音先輩は無敗の天才少女てわはなくなる そんな勝っても負けても絶望という苦しい状況の中で試合がはじまった
綾音「えっと、と 両者 アイマスクの確認をします」
天音先輩は自身の毎アイマスクをポケットから取り出しゆっくりとつける
天音「太一くんはアイマスクつけなくていいよ」
太一「俺と誰だと思ってる アイマスクありの部 関東大会ベスト3 だぞ?」
綾音「それでは サーブのジャンケンをお願いします」
「ジャンケン!」
天音「グー」
太一「バー」
太一「サーブで頼む!」
綾音「天音先輩?えっと、コート選べますけど 」
天音「いいよ このままで どうせ私 負けるんだし」
普通の天音先輩ならジャンケンでも本気で向かってくる だが今はどこか後ろ向きでわざと負けるようなことを言っている
綾音「サーブ? 太一 2サーブ ラブオールプレー」
太一「行きます」
天音「、、、」
太一「行きます」
天音「、、、、」
綾音「ん?天音先輩ー?サーブコールかかりましたよー? 天音先輩?」
天音「、、、」
綾音「え?」
母「審判 5秒コールよ! サーブコールしてから 「行きます」と声をかけて「はい」の声が5秒以上言わなかった場合 サーブコールした人の得点になるなよ」
綾音「そ、そうなんですか!?」
綾音ちゃんでも知らなかったルールに困惑する 「行きます」からの 「はい!」はそれほど当たり前の当たり前なのだが
太一「言います」
天音「、、、」
綾音「えっと、? ノーゴールのため ポイント太一くん」
もうみてられない 天音先輩がそんなことで負けちゃうなんて




