表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
STT 「サウンドテーブルテニス」  作者: 太陽
高橋太一くん 

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/46

太一の本当の気持ち


天音「私たち卓球部は3年生の遥先輩と私の2人しかいないの!だからお願い!卓球部に入って!」



俺は今更なんだと思った 


天音先輩 天才少女のサウンドテーブルテニスプレイヤーは5年間の間 他の部員を勧誘したりしていなったと聞いたからだ



(新潟盲学校でやっとサウンドテーブルテニスのない世界に立てると思ったのに)



もしもあと俺が遅く生まれていたなら遥先輩は卒業してこの話はなかっただろうか



天音「STTしょーよ!」



天音先輩の熱い言葉を聞いても至って普通に接している他の1年生たち



(そうか、俺以外サウンドテーブルテニスを知らないのか)



サウンドテーブルテニスをやめた俺としても心が荒んでなんだが悲しい気持ちになった



裕也「2人いれば卓球できんだろ俺はグランドソフト部がいいんだよ それに天音! 先輩 個人戦に出ればいいだろ!」




なにも知らない裕也の言葉はさらに感情が高まっている



(そうだ 今まで通り個人戦で活躍すればいいじゃないか 個人戦では無類の強さを誇る天音先輩だ 団体戦じゃなくても盲学校の中では知らないやつはいないぐらいの人気者なんだぞ)




天音「団体戦に出場じゃないとダメなの!」




天音先輩は荒げた声に想像以上に教室がその声に残響する 




(その気持ちはすごいわかる 一人って怖いよな なにもない世界に取り残されたような感じだ)




天音「チームだから1人でだと学校名がつかないの、団体戦じゃないと」



(個人戦は学校名ではなく選手名で登録される だから 新潟県盲学校の東上天音ではなく 天才卓球少女 東上天音としてNHKで取材されている)




天音「グランドソフトボール部はチームで戦ってる


卓球部はその舞台にも立たせてくれないの?」





しばらくして1人の男子生徒が椅子から突然立って思いも寄らないことを言い放った




「俺!STTしたい!」




俺は彼を鬼のように睨みつけた





ーーーーーーーーーーーーーーーーーー






太一「ふざけるな 俺はサウンドテーブルテニスを辞めるためにこの学校に入学した 今更なんだよ!サウンドテーブルテニスをしてたって意味がないんだよ!」




天音「ごめんなさい そんなことがあったなんて

知らなくて」



太一「天音先輩は悪くないよ 俺はサウンドテーブルテニスをしないって決めたんだ もう勧誘しないでくれ」




天音「でもさ、太一くん?」



天音先輩は俺に一点をみつめる 目が見えない 確かに 俺の瞳に向かって喋りかけているように見えた



天音「ほんとに ほんとに サウンドテーブルテニスをやめたいと思ったの?」



俺の脳内に語りかけるような優しくて強いその言葉は青くまっさらだ 俺もまでも偽りの言葉を出せないような澄んだ空気感は俺は困惑させた



太一「く、 サウンドテーブルテニスはもうしないって決めたんだよ!母が筑波大学に入学させるために」



天音「私はお母さんじゃなくて太一くんの本当の気持ちを聞きたいの!」



今度は強く投げかけるように放ったその言葉に心臓の鼓動がどんどんと強くなっているように思えた




天音「中学のときはいろんなことでサウンドテーブルテニスができない環境にあったかもしれない!、

でも今はどうなの?今の太一くんはSTTをやりたいの?やりたいないの?」





太一「俺は STT  したいよ!」




天音先輩は満面の笑みで駆け寄ってくる




天音「今までよりもこれからだよ! またSTTしょ?」






亮(はぁ~よかったよかった)



そんな安堵の状況の中 突如となくまた新たな一報が届いた




先生「太一くん お母様がこの学校に向かっているそうです」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ