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STT 「サウンドテーブルテニス」  作者: 太陽
高橋太一くん 

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太一とサウンドテーブルテニス2


太一「新潟盲学校に転校だと!」



母「ええ、そうよ」



俺は母の発言に困惑した 新潟盲学校に入学するということは東京の盲学校の高等部を入学しないと言うことになる

それは母にとっても筑波大学視覚支援学校に入学も遠のき 難しくなってくるというのになる



太一「お母さん なぜ 新潟に?」



俺は今にも反抗したい気持ちを押し殺し冷静に言葉を発した



母「新潟なら あなたをサウンドテーブルテニスに入部させたいという人もおられないでしょう それに新潟県でも十分筑波大学に入学できるチャンスはあります 去年も新潟盲学校から3人も筑波大学に入学した生徒がいると新潟盲の校長から報告がありました」




新潟盲学校はここ5年間間 卓球部として活動していない ただ サウンドテーブルテニスで無敵の強さを誇る天才卓球少女がいるということは遠く離れた東京でもとても有名人になっている だがそれはあくまで個人 1人の活躍 新潟盲学校としての活躍ではないとしてお母さんはここを選んだのであろうか



太一「もう 新潟盲学校に入学することは決定事項なのですか?」



母「早い方がいいでしょう もたもたしているとまた東京の盲学校の先生や生徒さんたちに止められてしまいますからね」




太一「友達に苦言を呈すのは辞めていただけませんか」




お母さん「あなたも不必要に御託を並べるのはよしなさい もう決定事項なのよ」



確かに新潟盲学校には卓球部はない ここ5年の間 団体戦への出場はない


だが 新潟盲学校には サウンドテーブルテニスの天才少女がいる

彼女は卓球部のない過酷な状況であっても5年間の間 個人戦で負けたことがない 

去年は前人未到の全国盲学校卓球大会で5回の優勝を果たしている


しかし それはあくまで個人戦に至ってのこと 盲学校としての活躍は皆無に等しい成果であった




「新潟には寄宿舎があるの あなたはそこで一人暮らしをしなさい 

あと、そうね 友達関係も一切遮断しなさい

あなたは筑波大学に入学し有名企業に就職するために新潟に行くのですからね  東京の盲学校のようにくだらないことで足を踏み外すことは許せませんよ?)




太一「俺に決定権はないのか」



母「なんですか?文句があるのなら聞きますあなたがサウンドテーブルテニスをもうしないと約束してくれたなら ですけどね 辞めてくれたら私はなんでも聞いてもあげます」



母の言葉は絶対だ 俺は大人しく新潟に行くことを決意したのだった

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