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STT 「サウンドテーブルテニス」  作者: 太陽
高橋太一くん 

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太一とサウンドテーブルテニス1

STTというのは「サウンドテーブルテニス」の略で視覚障害者が行う卓球の競技です


球の中に金属の球が4つ入っていて、その音を頼りにプレーします。 静寂の中でプレーする姿から会場には緊張感が漂います


関東大会が終わり 関東3位となった俺は先生 生徒からも一目置かれる存在となった


顧問の先生が言うには来年は全国大会を視野に毎日練習を重ねていけばいいところまでいくかもしれない と そんな期待を持っていたのかもしれない


しかし その期待はあっさりと打ち砕かれる


それは母の存在である 母は昔から俺を進学させるためにこの学校に入学させており 部活動などの活動をしていることを小耳にはさんだ母はサウンドテーブルテニスを辞めさせようと学校へとやってきたのだった




母「サウンドテーブルテニスの顧問の先生はいらっしゃいますか?」



先生「あ、はい、私が顧問です」




先生は覇気がない感じだ 相当俺の母親が怖いのであろうか



母「なぜ 太一に部活動をやらせたのですか? 私はこの学校が大学進学率トップの学校だと知ってこの学校に行かせました 太一はもちろん学年トップの成績です 

太一は部活動も勉強もできる そんな器用な人間ではありません 部活動をしてしまえば勉強に支障が出るに決まっています

そのことを知っているであろう担任も兼任している顧問の先生がなぜサウンドテーブルテニスという無駄なことをやらせたのですか」



先生「ですが お母様 辞めさせるのはもったいないと私は思います! 太一くんのサウンドテーブルテニスの実力は本物です 毎日やれば必ず全国制覇も夢ではありません」



母「サウンドテーブルテニスが強くなったところで何になるんですか? 聞きましたよ?サウンドテーブルテニスはパラリンピックにも正式種目となっていないローカルスポーツみたいじゃないですか、そんな勝ってもお金にならないようなスポーツに入って活躍しても意味はないと思われますが」




先生(意味はあります」



母「あら?なんでしょう?」



先生「しゃ、社会貢献です」



母「社会貢献ですか 聞こえはいいですね、 

例えばこの地域の人たちはサッカーの試合を熱心に観戦しています そしてイベント活動もお金を払ってでも行きたいって思えるぐらい参加したいと思う しかし、サウンドテーブルテニスはどうですか? まず、このスポーツすら知らない人たちがたくさんいる 

まずはサウンドテーブルテニスという競技の誘致が大切でしょう

そういったイベントもやらないうえにお金を払って試合をみたいとは思わないのです そんなスポーツでは10年後 もっと先の未来 必ず廃れてきます 」



先生「、、、、」



完全に論破された



「 まずはサウンドテーブルテニスをどのように広めたいかを考えないと先はないですよ?」



生徒「待ってください! 太一くんの気持ちはどうなるんですか?」



母「はい?」



生徒「太一は俺と全国を目指そうって言ってくれました! 確かに サウンドテーブルテニスは知名度はないかもしれない、でも、俺たちの青春です!そんな勉強ばっかりの学校生活なんてつまらない 面白くないですよ!」



友達の生徒が俺のために引き止めてくれている



母「あなた 成績はどうなの?そんなことを言うようでしたら さぞ、成績は良いのでしょうね?」



生徒「それはー20番ぐらいっすかねー笑」



母「話になりません 文武両道という話を聞きますが あなた部活動ばっかりでまるで勉強をなさらないとお聞きしました そんなことでは将来 路頭に迷われますよ?」



生徒「はい、」



先生 友達の生徒ともに母親に撃沈した 



俺は母親に逆らうことはできなかった

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