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美香
「僕の名前は、須藤誠といいます。
まずは、あなたの名前を聞いてもいいですか。」
そういうと彼女はゆっくりと話し始めた。
「山中美香...」
名前は話してくれたが顔を伏せたままで、表情がよく見えない。
「もう終わりにしたいほどのことがあったのは、僕も同じです。よかったら、少し話をしませんか。」
「それくらいならいい。あと、丁寧に話さなくていい。タメ語ではなして。」
「わかった。」
「あまり、女子とタメで話したことないんだ。おかしな話し方をしていたら、ごめん。」
「そんなことで謝る必要ない。
私を、いじめてきた人ぐらいひどいことする人だけ謝ればいい。」