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虹色の虫

作者: まえとら

虹のような緑色と赤色の金属光沢の昆虫タマムシ。欅並木の街路樹で見たことがある。転校してきたあの子は見てみたいと言っていた。


あの子はまた転校するという。

何かあげようと思うのだけれど。あの子にタマムシを見せてあげたい。僕は虫取り網と虫かごをもって何日も探したけれど見つからなかった。

あの子が引越ししてしまう日の朝。いた。タマムシが飛んできて欅の樹にとまった。

頼むぞ。逃げないでくれよ。


僕は全速力で自転車をとばした。クラスメイトの皆はあの子の家に集まっていた。


僕は虫かごを掲げてあの子に見せた。

「本物のタマムシだ!」

僕は得意げに目の前にタマムシを取り出した。


嬉しそうに眺める姿がとても可愛くて僕の指先から力が抜けた。

「あ」

タマムシは空へ飛んでいった。


あの子を乗せた車を自転車でみんな追いかけた。

「バイバイ!ありがとう!」

「バイバイ!元気でね!」

いつまでも手を振った。

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