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最終話 電脳世界の天使はリアルでも俺の天使(キューピッド)だった

とうとう最終話を迎えたこのシリーズまずは一話から見ていただいた方、ありがとうございました!

まだの人は是非初めから読んで感想いただけると嬉しいです!

「はー……どこから突っ込んだらいいのか……」

「私も今、それを考えてました……」

「じゃあ、とりあえず渚さん先にどーぞ」

 

 俺はもう頭の中がぐちゃぐちゃになっていた、もちろん桜の話は理解できたのだが、ただそっかーで済ませられるものでもなかった。


「じゃあ桜ちゃん、まずは確認から!」

「は〜い」

「祐也さんがヘヴィさんって事だよね?」

「うん……」

「で、桜ちゃんはユイとして私の相談をヘヴィさんに聞いてくれていたと」

「そうだよ!」

「なるほど、なるほど……ちょっとお手洗いに行ってきます」


 そういうと渚さんは席を立った、しばらくして店の奥さんから、うぅーー とうなだれる渚さんの声が聞こえてきた。


「次は俺の番みたいだな」

「兄さん、本当にごめんね  兄さんにとっては全部が初めて聞く話で直ぐにわかってなんて事言わないから」


 桜は申し訳なさそうにしてるけど驚きはあるが怒りなんて微塵もなかった、聞きたい事も聞けた事情も聞けた、なら俺が言う事は決まっている。


「まぁ桜、ありがとうな」

「ありがとう?」

「ああ、お前は俺と渚さんの事をずっと一人で考えてくれてたんだもんな」


 俺の本心だった、確かに驚きもした。だってそうだろ?進展もなく当たり前に過ぎていってると思ってた日常が実は渚さんと俺が初めて会ったあの日にすでに答えは決まっていたのだから。


「兄さん……」

「まぁまたゆっくり話そう、俺はとりあえず渚さんにもう一度気持ちを伝えるよ」

「わかった、兄さん頑張ってね! じゃあ私は邪魔しないうちに帰るよ〜」

「一人で大丈夫か?」

「兄さんは心配症だな〜 今は私よりも渚ちゃんでしょ」

「わかった、気をつけて帰れよー」


 桜は手を振りながら店をあとにした、後姿に再度ありがとうとお礼を言いつつ俺は渚さんを待った。


 五分程して両手で顔を覆った渚さんが戻ってきた。


「あれ? 桜ちゃんは?」

「後は二人でって言って帰りましたよ」

「うわ、桜ちゃん丸投げ……」

「で、とりあえず色々考えたんですけど」

「え、はい…… って、ここで言うんですか?」

「とりあえず何か注文しません?」

「あ、そっちですかー」


 ファミレスに入って一時間、さすがに定員さんの視線が痛くなっていた俺は注文する事を提案した。


「それにしてもリーダー、裏でそんなことしてたんですねー」

「それはすみません、言う機会を逃してしまって…… って祐也さん!からかわないでくださいよ!」

「いや、俺としては色々な真実を聞かされて多少は、からかってもバチは当たらないかと思いまして」

「まぁそうですけども……」

「で、リーダーそのパスタ美味しいですか?」

「あ、もう! いつまで続けるんですか!」


 料理がきた後も俺と渚さんはそんなたわいもないやりとりを続けた。


「もうすっかり夜ですねー」

「祐也さん、全てを聞いてもまだ私の事を好きだと言ってくれますか?」


 桜と渚さんが昔から友達だった、桜がユイさんで渚さんがクラムで渚さんは俺のことが好きでそれを聞かされた俺の心情、控えめに言って最高かよw ゲームで仲良く遊んでた二人がリアルの知り合いで片思いしてた人が俺の事が好きだったなんてアニメのような展開が嫌いな男がいるか?


「二年間ぐるぐる遠回りしてた俺達ですけどこれからはグイグイ行きますから覚悟してくださいよー」

「それって……」

「ほら帰るよ、渚!」

「あ、はいw」


 伝えたかった想いは通じた、聞かないといけない真実は聞いて理解した、今更、愛の言葉なんて無粋だろ。


 それからの毎日は今までを取り戻すかのように目まぐるしく過ぎていった、店長と一樹に冷やかされて桜からは盛大に祝福されて、代わり映えのない人生なんて一歩踏み出しただけでこんなに違うものになるんだ。桜はそのきっかけを教えてくれて、与えてくれた。


「電脳世界の天使はリアルでも俺の天使キューピッドだった」






      それから五年の月日が流れた


「兄さん、これどこに置く?」

「あーその隅に頼むわ」

「あなたー、桜ちゃんー ちょっと休憩にしない?」

「「 はーい 」」


 昨年、俺と渚は結婚して明日から自分の店をオープンする事になっていた。気に入ってたせいもあり、ずっと勤めていた職場とあまり変わらないデザインになってしまったが明日からはここで俺と桜と渚と渚の中にいる新しい命、四人で楽しい日々を過ごそう。


「そういえば兄さん、渚ちゃん、子供の名前は決めたの?」

「それがまだなんだよねー」

「あ、そうだ! 結衣ユイなんてどうだ?」

「色々な人におせっかいやくブラコンに育ちそうだからパスー」

「え、渚ちゃんちょっと酷くない? ってブラコンではないからね!」


 まぁこれからも色々あるだろうが俺らなら楽しくやっていけるだろう、そう心から思った。

これにて完結とさせていただきます!

楽しんでいただけたなら幸いです!

次の作品は何を書こうかと悩んではいますが数日は積んでる小説の消化に移ろうと思いますw

こんな作品を書いてほしいなど要望とこの作品の感想等もお待ちしてますのでよろしくお願いしますw

最後までありがとうございました。

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