春先はまだ肌寒く、パニック障害はよくあることなのか?
AM1:19。今の私の活動時間開始。春先といえど、まだ肌寒い。ベッドから起きて、ユニクロのもこもこを羽織る。ついでに、自宅用の靴下を履く。登山ブランドの靴下は暖かい。そのことを昨年知った。ネットでアウトレット価格になっていた靴下を2セットだけ購入した。そっと自室を出る。頭が痛くて、またまた、そっとそっとキッチンに行き、ロキソニンを飲む。冷蔵庫からお茶のペットボトルを出す。
幸か不幸か?私の自室は、玄関を入ってすぐだ。オートロックマンションの便利と不便を知った私の「一服場所」で、ゆっくり煙草を2本吸う。ペットボトルだけど、お茶が美味しい。一服場所が他の住民に見つからないことを願う。
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こんなに緊張したことがあるのか?ガタガタと震えそうになるのを落ち着かせるために深呼吸したいが、深呼吸の仕方さえ忘れてしまったようだ。
心療内科の当日、予約より20分も早く病院に着いてしまった。受付の女性は、はきはきとした大きな声。びっくりしてしまう。初めての人が書くらしい、紙とボールペンを渡される。生年月日、来院した理由や家族構成などを書いて、受付の女性に返した。名前を呼ばれるまで、待合室をぐるりと眺めてみる。「この人はなんの病気なんだろう?」と考えてしまうほど、きちんとメイクもして、きちんとした服装で、しっかり前を向いて座っている女性もいた。ほとんどの人が下を向いているというのに。学校の制服姿で母親だろうか。母親に付き添われて髪の毛がほとんど抜けている男性もいた。
そんなふうに待合室をぐるりと見渡していたら、名前を呼ばれた。
呼ばれた部屋に入ると、白衣を着ていない中年男性がいた。あぁ、この人が先生か。「初めまして。宜しくお願いします」きっちりと頭をさげながら挨拶をした。「どうぞ座って」と面談のように椅子を促される。よく見れば、この「先生」と呼ばれている中年男性は、かなり細い体型だった。先程、待合室で記入した紙を見ながら「どんなかんじですか?」と聞かれる。私は電車に乗れなくなった、というのか、電車に乗ることが怖い、遮断機の音で死にそうになる、と素直に話した。即答で「パニック障害ですね。安定剤を2種類出して置きますから、外出の1時間前くらいに飲んで下さい。次回は、来週の同じ時間で大丈夫ですかね。予約を入れておきます」
なんだかあっさりしすぎて、薬の作用やどうしたらパニック障害になるのか?パニック障害は治るのか?食事が食べられなくなっている話さえ、できなかった。質問したいことが何も聞けないまま「ありがとうございました」と私はまた頭をさげていた。
受付で処方箋をもらい、近所の薬局に行った。そこで、安定剤を服用することが初めてだと伝えたら、処方された安定剤について、詳しく教えてもらえた。少し眠くなりやすいらしい。そして、私が処方された安定剤は、内科でも処方するような、ごくごく軽い安定剤だ、とも。なんだか気が抜けた。ここからが私の精神薬との付き合いの始まりだった。
あれほど緊張した自分が馬鹿に思えた。