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哀歌

作者: 大宮ゆあ

どうしても優しくなれない。


「転んじゃった」


父の弱々しい声と、傷ついたような哀れな表情が脳裏に浮かぶ。脳内に繰り返し再生されるその映像は、優しくしないと可哀想だと私に語りかけてくる。


ああ、そうだ。優しくしないと可哀想ではないか。


あの、表情。

あの、声色。

ひっくり返った亀のように、立つに立てないその身体。


可哀想だ、可哀想だ。

あまりにも哀れではないか。

喜怒哀楽があるのだ、父にも。


なのに。


どうしても優しくなれない。

優しくなろうとも、できない。


ただ、ただ、辛いだけだ。

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