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WORLD REWRITING  作者: ユウキ ユキ
真実の復讐篇
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獅子の復活

現在、スナハ王国の城門前では“神”と名乗る二人組と集結した星放社(せいほうしゃ)の戦いが始まろうとしていた。

「ニーゼ、作戦って俺たちは一体何をすればいいんだ⁈」

ニーゼの考えた作戦の内容を全く知らないレグル達はニーゼに作戦の詳細を質問した。

「レグル達、星放社(せいほうしゃ)は後方から援護、もしくは俺たち復讐者と一緒にあの自称“神”と戦う。これが作戦の内容だ」

「そんな事が・・・」

「そんな事が作戦だって言うのか?」

作戦の内容を聞いていたアルノがレオネの台詞に割って入ってきた。

「ニーゼ、君には少し期待しすぎたのかもしれない。ここまで期待外れだとは思わなかったよ。仮に、もしそいつらと一緒に戦ったとして、君たちに勝ち目など1ミリも無い。残念だが、君の復讐は終わりだ」

「それとニーゼ。あなたも知っている通り、私の能力で意識を失ったレリカとノアンはもう眼を覚ますことはありませんよ?」

ニーゼの作戦の中に“復讐者と一緒に戦う”と言う言葉があったことに気づいたアモノがノアンとレリカは意識を失っていることを再度知らせた。

「アモノ、お前は自分の能力を過信している。あの二人は復活する、これは絶対だ」

「それはあり得ません。・・・しかし、もしそうなったら多少面倒です、不安要素は今のうちに消すべきですね。息の根を完全に止めておきましょうか」

アモノがゆっくりと二人(レリカとノアン)に近づいていく。

「させるかよっ!!デヒト!セファ!お前らの能力でその二人を起こせ!時間は俺が稼ぐ!」

そう言ってニーゼはアルノとアモノの元へ走っていく。

「な、なんだと?俺たちがレリカ・・・様を起こすのか?」

「こいつに散々利用されてたことは覚えている。私達がレリカを起こして得することなんかない!」

玉座の間でデヒトとセファは下僕から解放された。しかし、下僕だった頃の記憶はしっかりと憶えていて、二人はレリカのことを心底憎んでいた。

「セファ!頼むその二人を起こしてくれ‼︎レリカとノアンの力が必要なんだ!」

「よそ見をするとは余裕だな。ニーゼ(こいつ)は私が止めといてやるから、アモノ、お前はさっさとあの二人を()ってこい」

「っ⁉︎ま、まて!!」

「どこへ行くんだ?君の相手はこの私だ」

ニーゼがアモノを止めに行こうとするが、アルノが行く手を邪魔をする。

「さてと、お二人はこの者が死んでも構わないと?」

レリカとノアンのすぐ側に立っている復讐者のデヒトとセファに質問を問いかけた。先に答えたのはセファだった。

「ああ、構わない。こいつが死んでも後悔なんか絶対にしない、むしろ清々するよ」

「そう。で、あなたは?」

質問に迷うことなく即答したセファとは違って、まだ答えを聞けていないデヒトの答えも聞こうとアモノは再び質問を投げかけた。

「お、俺は・・・」

デヒトが答えを迷っていたその時、星放社(せいほうしゃ)の中から勢いよく飛び出してきた二人がいた。

「その ふたりを てめぇら の はんだん で ころすんじゃねーよ!“王邪の槍(キング・ランス)”、“突進撃槍(アサルト・スピア)”」

「“紅華(べにはな)外道(こいつ)を斬るぞ。その二人から離れろ“紅炎の一閃(こうえんのいっせん)”」

それはザギンとベニカだった。レリカとノアンを守るため、二人は迷うことなく武器を取り、意識を失って倒れている二人を庇うように二人の前に立った。

「ザギン!ベニカ!」

「おまえ は そいつに しゅうちゅう しとけ!」

「こいつは任せろ、二人を起こす時間くらいは稼いでやる」

ザギンとベニカがアモノに攻撃を放ち、二人を起こす時間を稼ぐ為に戦い始めた。 それを見た星放社(せいほうしゃ)の仲間たちも続々と武器を取り、レリカとノアンを殺そうとするアモノの前に立ちはだかる。

「ベニ姐!私らだって戦うよ!」

「戦うよ〜!」

「オ、オレたちも戦います!」

「レオン隊も行くぞ!レオード隊長!俺たちを先導してくれ!」

レオン隊も洗脳から解放され、戻ってきた隊長と共に参戦しようとするが・・・。

「・・・レグル、あの時はすまなかった。お前たちが全力で俺を逃がそうと頑張っていたのに俺は“もうダメだ、レオン隊はここで全滅するんだ”と俺は勝手に諦めてしまっていた。それに、クレンにも心配をかけた。俺は隊長失格だ」

「れ、レオード隊長はそんなこと・・・っ‼︎」

「そう言ってまた諦めんのかよ」

「レグル⁈」

「部下の想いに応えられなかったからって隊長失格とか言って逃げんのかよ!俺たちレオン隊の司る星座はなんだ?言ってみろ!」

レリカに襲撃された時、自分は勝手に諦めてしまったことをレオードは謝罪し、そのことで隊長失格と言っているが、レグルはまた勝手に諦めて部隊そっちのけで“隊長”をやめようとしていることに怒った。

「司る星座・・・獅子座だ」

一方、レオードはレグルに問われた司る星座をゆっくりと答えた。

「そう、獅子だ!“百獣の王”ライオンだ!そんな星座を司るレオン隊の隊長は・・・俺の親父は‼︎そんなに弱っちいのか!たった一度の失敗で諦めて、部隊そっちのけで逃げんのか⁈」

「・・・俺にはもう隊長をやる資格がないよ」

獅子座だろうが、百獣の王だろうがレオードにはもう関係のないことのようだ。すると、すぐ近くで口論を聞いていたレオードと同じ砂漠の十二歳座の隊長、いや、将軍が同じ立場の人間として会話に参加してきた。

「資格がない?違うぞ、レオード殿」

「しゃ、シャブニカ将軍‼︎し、しかし、俺は・・・」

「部下から慕われ、頼りにされている限り、お前はレオン隊の隊長であり続けなければならない。たとえ、過去にどんな失敗があろうと、部下からの信頼があるならば過去の出来事をいつまでも引きずっていないで前を向き、部下の誇れる隊長にならなければいけない。それが、隊を率いる頭というものだ」

自分は隊長失格と嘆くレオードにシャブニカは“隊長”とはなんなのか、どういった存在なのかを教えた。

「・・・そうだな、そうだよな。すまねぇ、俺、あの時のことをすごく後悔してて・・・なんであの時お前達と一緒に必死になって逃げようとしなかったのかって、それでそんな俺にもう隊長の資格は無いと思っていた。でも、みんなに・・・レオン隊の頼れる部下達に“隊長”と呼ばれる限り、俺はレオン隊隊長レオードだ!」

「レオード隊長!!俺たちレオン隊を先導してくれ!」

「おう!任せろ!隊長の俺について来い!誰一人欠けることは許さない!必ず全員生きて帰れ!」

「「「「はいっ!」」」」

レオードが大きく息を吸い込み、そして、叫んだ。

「レオン隊!!突撃ーーー!!!」

「「「「うぉぉーー!!!」」」

レオードが復活したレオン隊も、レリカとノアンを起こす時間を稼ぐために王国騎士団や焔赤兜(ホムラアカカブト)たちが必死になって戦っている戦場に参戦した。

こんにちは!作者のユウキ ユキです!最近、自分が今後成長するにはどうすればいいか、色々と考えてました。しかし、自分の中で考えたぬいた結果、“今、目の前にある事を完遂する事が大事なことだ!”という結論になり、先のことばかり考えるんじゃなくて今を大事にしていこうと思いました。皆さんも今という時間を大事に!大切に!では、また次回〜

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