表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
WORLD REWRITING  作者: ユウキ ユキ
獅子座救出篇
38/59

最後の一撃

ノアンから空気の剣(エアスパーダ)を受け取ったシンクとその攻撃のサポートをするセツキの二人は同時にレグルに突っ込んだ。

「セツキ、あいつの武器を吹っ飛ばせ!」

「了解、任せて〜。“詠唱、強化魔法・・・光速走行(ハイスピード)”」

セツキは自身の移動速度を上げてシンクより先にレグルの元へ行く。

「いいだろう!先に死ぬのはお前だ!“詠唱、強化魔法・・・雷神憑依(ライジング)”」

雷の音が聞こえる。レグルを見ると稲妻を纏っていた。

雷神憑依(ライジング)⁉︎まって、セツキちゃん!回避して!!」

レグルの技名を聞いた瞬間にセツキに向かってクレンが叫んだ。レグル技“雷神憑依(ライジング)”とは雷の破壊力と速度を自身の体に取り込み、能力を一時的に強化する技だ。その恐ろしさを同じレオン隊の副隊長であるクレンは知っていた。

「大丈夫、心配ないぐっ‼︎がはっ・・・」

光速走行(ハイスピード)で移動していたセツキに闇黒雷刃剣(あんこくらいじんけん)が刺さっていた‼︎

「っ⁉︎セツキ!!!」

「セツキちゃん!」

周りにいた焔赤兜(ホムラアカカブト)の仲間たちがセツキに駆け寄ろうとした。だか、しかし。

「来ないで!・・はぁ・・はぁ」

刺されたセツキ自身がそれを拒絶した。

「なっ、何を言っているんだ!」

セツキの体から血が流れて出てくる。もうすでに足元は真っ赤に染まっている。

「シャブニカ将軍!私が行きます!」

ベニカが紅華(べにはな)を抜いてセツキを刺したまま動かないレグルの元へ行こうとした。が。

「ベニ姐!」

今度は武器を構えたまま動かないシンクがベニカの名を呼び、顔を見て目で訴えてきた。

「シンクまで、何を・・・セツキが刺されているんだぞ!」

「わかってる!!」

「・・ッ‼︎」

ベニカ達にはシンクとセツキの考えていることが理解できなかった。

「何をするつもりだ・・・」

「おれには さっぱり わからん!たすけるか?」

「い、いや、今は見守るべき・・・だと思う」

ノアンとザギンも助けに行こうか迷っていた。なぜなら、シンクとセツキはセツキに近づくのを拒絶しているように見えたからだ。

「“詠唱、必殺魔法・・・赤血燃炎(ブラッドバーナー)”」

次の瞬間、足元にあるセツキの真っ赤な血から炎が上がってセツキとレグルを巻き込んで大炎上した。

「なっ⁉︎なんだあの技は⁈ベニカは見たことあるか?」

「私も始めて見ました・・・。しかし、セツキも一緒ですけど大丈夫なのでしょうか?」

セツキの必殺魔法は焔赤兜(ホムラアカカブト)の将軍と副将の二人も始めて見る技だった。

「くそっ!あ、熱い!!お、おい!離せ!おい!き、聞いてんのか!離せってんだよ!」

「い、嫌だ!絶対に離さない!」

レグルは雷神憑依(ライジング)状態の為、セツキの炎では軽傷で済む程度だった。しかし、セツキが刺されてもレグルの武器を決して離さなかった。

「ちっ!仕方ねぇ!」

レグルは武器を手放し、セツキの炎から脱出する。そして、セツキはレグルの武器を抱えてその場に倒れてしまった。みんながセツキの元へ駆け寄った。しかし、セツキの作り出したチャンスを無駄するわけにはいかない。セツキのことが心配だが、その瞬間(チャンス)を見逃すことなくシンクはすかさず最後の魔法を唱える。

「“詠唱、必殺魔法・・・真紅破叉廻(しんくはしゃまり)”そして、“廻る炎の剣(めぐるほのおのけん)”」

シンクの生み出した交差する真っ赤な炎が空気の剣(エアスパーダ)に纏わり、“廻る炎の剣(めぐるほのおのけん)”となった。本来ならば自分の短刀に纏わせて使う技なのだが、今回は下僕を解除するために、ノアンから受け取った空気の剣(エアスパーダ)に纏わせた。

「シンクのやつまで⁉︎あいつらいつの間にあんな成長したんだ⁈」

この技もシャブニカ達は知らなかった。シンクとセツキの二人は互いに切磋琢磨し、魔法と剣術をみんなの知らないところでひたすら特訓していた。そうして、努力の成果として必殺の魔法と剣術を身につけたのだ。

「ま、まずいっ‼︎回避をしなければ・・・ッ‼︎」

レグルの目の前には紅蓮の炎に包まれた廻る炎の剣(めぐるほのおのけん)を持つシンクがいた。

「これで終わりだ!大人しく下僕から解放されやがれっ!!“終炎の剣戟(しゅうえんのけんげき)”!」

シンクから放たれた最後の一撃はレグルに炸裂し、レグルは下僕から解放された。

「はぁ・・はぁ、はっ、せ、セツキは⁈・・はぁ・・はぁ、セツキの傷を‼︎の、ノアン!セツキの傷を治してくれっ!」

「大丈夫だ、もう傷は無くした」

ノアンはセツキが倒れた後、すぐに傷を治しに行ったが・・・。

「・・・嘘だろ?おい!ノアン!セツキは‼︎」

「だい・・じょう・・ぶ、だ・・から」

目を開けていなかったセツキがシンクの声に反応して、生きていることを伝えてシンクに向けて笑みを浮かべたが、またすぐに目を閉じてしまった。

「セツキ‼︎」

「心配するな、出血が多くて気を失っただけだ。この後、王国騎士団の医療班に任せるつもりだ。幸いにもこのアジトに医療の設備があった」

シャブニカがセツキの容体を説明した。

「そ、そうなのか。セツキは大丈夫なんだよな?」

シンクはセツキのことが心配で心配で仕方がないようだ。

「そんな心配するほどセツキは弱いのか?」

「いや、セツキは弱くない!私は戻ってくるのを信じて待ってる!」

シャブニカの問いに迷うことなく即答した。

「それでいい」

一方でノアンとザギンのペアにやられたニーゼが目を覚ました。

「うっ、お、俺は一体何を・・・」

「ニーゼ!」

ニーゼのことを一番心配していたクレンがニーゼに飛びつき、そのまま抱きついた。

「く、クレン⁉︎あ、えっと・・・すまん‼︎」

「?、どうして謝るの?私何かされたっけ?」

突然のニーゼからの謝罪にクレンは全く心当たりがなかった。

「お、俺はお前を、クレンを攻撃してしまった」

「え、憶えてるの?」

クレンへの攻撃はニーゼがデヒトに記憶を書き換えられてから、すぐに命令されてやったことだ。

「ああ。はっきりとな、だから、謝罪だ。・・・本当に悪かった!ごめん!」

「大丈夫だって!ほら!私どこも怪我してないし、こうしてまたお互い生きて再開することができたんだし!」

「で、でも・・・」

クレンは大丈夫と言っているが、ニーゼは攻撃してしまったことを凄く気にしている。

「ニーゼ、君のクレンへの攻撃は不可抗力だったんだろ?それでも攻撃してしまったことは事実で、もう変えることのできない過去の出来事だ。少しでも反省しているのなら、これからしっかり挽回すれば良いんじゃないかな?」

ニーゼの様子を見てノアンが励ましの言葉を伝えた。

「・・・そうか。そうだな、これから何が起きようがどんな事からも絶対にクレンを守る!」

「そ、そんな!大袈裟だってばっ‼︎」

ニーゼの誓いにクレンは恥ずかしがってテンパっている。

「これくらいがちょうど良いんだよ」

ニーゼいわく、少し大袈裟に決意したほうがいいのだという。

「ん?」

ここでやっとノアンの存在に気がついた。

「ところでお前誰だ?」

何者かを尋ねるとその人は丁寧に自己紹介をしてくれた。

「僕はノアンだ。そして、君と同じ復讐者でもある」

「どおりで強いわけだ‼︎そっちのもう一人も復讐者なのか?」

先程戦った男も強かったので復讐者なのか気になって聞いてみた。

「いや、あれはザギンっていってこの国の王国騎士団の団長だ」

「まじか、復讐者じゃないのか⁉︎凄いな、この世界の人は強いんだな」

ニーゼはこの世界の人達がとても強くて良い人で溢れていることを実感した。

こんにちは!作者のユウキ ユキです!最近よく悩んでいたりする時があるのですが、とある冷凍食品で解決することがしばしばあるんです。その冷凍食品は“占いグラタン”です。昔、お弁当の中によく入っていたおかずですが、最近もよく食べる時があります。その食べた後に見ることのできる占いで悩んでいたことが解決することがありました!なので、悩んでいる時は“占いグラタン”を食べてみると良いかもしれませんよ⁈では、また次回〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ