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WORLD REWRITING  作者: ユウキ ユキ
十二星座壊滅篇
28/59

焔赤兜と再会

ノアンとクレン達は城の中へ入ることに成功し、これから焔赤兜(ホムラアカカブト)のみんながいる場所に向かおうとしていた。

「あ、あのさ、く、クレン?」

城の中へ入ることに助力してくれた王国騎士団副団長のレオネが砂漠の十二星座、レオン隊副隊長のクレンに恐る恐る話しかけてきた。

「ん?レオ姐、どうしたの?」

「そ、その、オレを玉座まで案内してもらえないだろうか?」

「いいよ、私達もそこに用があるからついてきて!」

「ああ!了解だ!感謝するぞ、クレン」

「それじゃあ、玉座に行こう!」

「「「おおー!!」」」

「ほら!レオ姐も!」

「えっ⁉︎お、おー!」

この時、僕は思った。この副団長のレオネって人、もしかして王国騎士団にもかかわらず城の中で迷っていたのではないかと。もしかして王国騎士団副団長って実は方向音痴なのではないかと、思った。けれど、口には出さない。


「やー、すまんすまん!少し急用ができてな、遅れた」

「おせーぞ、おーさま!」

“おーさま”つまり、王様である。焔赤兜(ホムラアカカブト)達がこの城に来てから王国騎士団と少しケンカになりかけたが、その時この国のトップである王様はなにやら用事があって来られなかったらしい。

「あれが王様かー、強いのかな?」

「さ〜、試してみれば〜?」

焔赤兜(ホムラアカカブト)の二人が王様に興味津々だ。正確には王様の実力だけに興味があるようだが。

「そうだな、やってみるか!物は試しだ!うごぁ‼︎」

シンクが短刀で王様に斬りかかろうとしたその時、シンクに重い峰打ちが入った。

「やめろ、王様の実力知りたさに斬りかかるなんてバカにも程がある」

ベニカだ。いち早くシンクの動きに反応し、シンクを取り押さえた。

「てめぇら!やっぱり、くにとりか!もう ようしゃしねーぞ!かくごしやがれ!」

「ザギン、なにやら昇進して好き放題やってるらしいなぁ。ダッハッハ!」

この個性的でやかましい笑い方をする人物はこの国には一人しかいないだろう。

「や、ヤヴェルだんちょー⁉︎どうしてここに⁈」

ヤヴェル。この国の商店街で八百屋を営む()王国騎士団団長だ。(ノアンには団員だったとだけ言ってある)

「だからー、元だろうが、元。こっちはもう引退して今は静かに八百屋をやってんだよ。団長って呼ぶんじゃねぇ」

「しるかっ!ヤヴェルだんちょーはヤヴェルだんちょーなんだよ!」

ヤヴェルとザギンはヤヴェルがまだ王国騎士団の団長だった時に共に戦った戦友だった。そして、ヤヴェルが引退した今、ザギンが新しい団長となり、王国騎士団はザギン団長の指揮で活動していた。・・・いや、本当のことを言うと、ザギンは団長という肩書きだけで普段は食べて寝る事を繰り返し、戦闘になれば一番に戦場に出て大暴れだ。その為、団員をまとめたり戦闘前に作戦を考えたりしているのは全て副団長のレオネがやっていた。

焔赤兜(ホムラアカカブト)の諸君、紹介しよう。こいつは騎士王ヤヴェルだ。国の一大事と聞いて呼んできた」

「あれが噂の騎士王かー、強いのかな?」

「さ〜、騎士王だから強いんじゃない〜?」

またしても、この二人だ。しかし、今回の相手は元ではあるが、王国騎士団団長。そして、今では騎士王などと呼ばれている。さしずめ斬りかかっても王様の時に比べるとそこまで問題ではない。さて、これをベニカが止めるかどうか。

「さっきも言ったけど‼︎物は試しだ!」

ベニカはシンクの動きに気づいたが、止めなかった。なぜなら、他の者()が止めに入ったからだ。

空気の剣(エアスパーダ)!」

「てんめぇ!くらいやがれ!オラァ!!」

シンクの目の前には空気でできた剣とザギンの持つ国宝、王邪の槍(キング・ランス)があった。

「あーあ、国宝をあんな乱暴に扱って・・・」

ヤヴェルは二人に守られながらザギンの武器の扱いを分析していた。

「またかっ!しかーし!誰であろうと今度は簡単にはやられないぞ!・・・うがっ!ごあっ!」

残念なことにシンクは二人に簡単に吹っ飛ばされ、元の場所に戻った。

「お帰り〜、またダメだったね〜」

「シンク、お前は後でしっかりとお仕置きだ。覚悟しておけ」

シンクは気絶したフリをしていた。ベニカのお仕置きを聞いてなかったと誤魔化して逃げようと考えているらしい。

「てか!ノアンじゃん〜!戻ってきた〜」

「ノアン、人助けは成功したみたいだな」

セツキとベニカが戻ってきたノアンを見て歓喜の声をあげた。

「君達も無事に逃げられたようでよかったよ!」

「お主のおかげだ、感謝するぞノアン」

「シャブニカ将軍!お礼なんて‼︎僕は僕のやるべき事をしただけですよ」

シャブニカ将軍もノアンが戻ってきて、ホッとしていた。

「ノアン⁈おー!私らはみんな戻ってくるって信じてたぜー‼︎」

気絶のフリをしていたシンクがノアンという名前を聞いた瞬間に飛び起きた。

「し、シンク⁉︎気絶してたんじゃ・・・」

「私がそんな弱いわけないだろー。それより後ろの人達は?」

シンクがノアンの後ろで待機している集団について聞いていた。

「あぁ、レオン隊だよ、砂漠の十二星座の獅子座を司ってる人達」

「どうも、レオン隊の副隊長をやってます、クレンと言います」

「おう!よろしくなー、クレン!私は焔赤兜(ホムラアカカブト)の次期将軍のシンクだ」

シャブニカ将軍がいるこの場で堂々と将軍になる発言をした。

「え、次期将軍ですか!すごいです!」

シンクの口だけの発言をクレンはあっさり信じてしまった。

「ん?てめぇは、レオネじゃねーか!おまえ、どこいってたんだよ!」

「すまん。道に迷ってしまい、城門でたまたま出会ったクレンに、ここまで案内してもらったのだ」

「まよったって、おまえは どんだけ ほうこうおんち なんだよ!それでも ふくだんちょーか!」

レオネが遠くからザギンに向けてペコペコ謝っていた。

「ん?城門?なんだお前ら、礼儀正しく城門を通ってきたのか?」

「え、そうだけど」

ノアンはクレン達を助けて、その後、城近くの地下水路の出口から城の前の橋に出て城門を通ってきたことをシンク達焔赤兜(ホムラアカカブト)に話した。

「もしかして、ベニ姐、あの道をノアンに教えあげなかったの・・・?」

「・・・忘れていた。しかし、無事に来れたから問題ない」

「“結果良ければ全て良し”ってやつだね〜」

「その通りだ」

その話を聞いたノアンは『もっと楽な道があったの⁈』と驚きつつ今までの苦労がなんか虚しく感じた。

「ちょっとまてぇ!!」

王国騎士団団長のザギンが急に大声を上げた。

「この ば の ふんいき で スルーしてたけどよ!てめぇはだれだ!れおんたい のやつらはしってるけどよ、てめぇだけはしらねーぞ?」

ザギンはこの場に自分が全く知らない人物がいることに気がついて大声を上げたらしい。

「待て!そいつは敵ではない」

「?、ヤヴェルだんちょー、なぜそういいきれるんだ?ヤヴェルだんちょーのことを さっき まもった からか?」

「元だろーが、元」

「ヤヴェルだんちょーのことはもちろん しんらい してる。だが、こいつはしらねぇ。だから、まったく しんよう できねぇ。おい!おまえ、なのれ」

「自己紹介が遅れて申し訳ない。僕は復讐者のノアンだ。君は?」

「おれはザギンだ!おい、ノアンっつったか?ふくしゅーしゃぁ?ってなんだぁ?」

これでも、現王国騎士団団長で根はいい奴である。

「復讐者っていうのは、えーっと‼︎なんて言えばいいかなぁ、この世界とは別の消滅した世界から転移してきた人・・・かな」

「なんだそれ?よくわかんねーな。とりあえず、おまえが おれたちの みかた だっていう しょうこ を みせろ」

ザギンはノアンのことが完璧に敵ではないとわかるまで信用することができないみたいだ。

「証拠かぁ、どうしようかな」

「証拠など不要だ。私がノアンと共に行動すれば問題ないだろう?不安なら貴様も私と一緒にノアンと行動するか?」

ノアンとザギンの間に割って入ったのは焔赤兜(ホムラアカカブト)のベニカだった。

「いいだろう。なにか、ふしんな こうどう をしたときは このおれが そいつを ぶっとばしてやる!」

こうして、ノアン、ベニカ、ザギンの三人パーティが結成された。

こんにちは!作者のユウキ ユキです!最近、YouTubeで蟻さんの動画をみるのにハマってますw。みなさん、“えっ⁈”って思うかもしれませんが動画を見ていくにつれてだんだん蟻さん達が可愛く見えてくるんですよっ!日本にいる小さい蟻や、海外にいる大きな蟻もそれぞれ違う特徴があって見ていてとても楽しいです!気が向いたらみなさんも是非!では、また次回〜

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