多重能力の力
「こそこそやってないで早く私の下僕になろ?」
どんどんレリカがノアン達に近づいてくる。
「それじゃあ、四人一緒に。ライト、忘却」
レリカは記憶を書き換える能力でアクセス達と戦っていた四人の記憶を消した。
「あ、あれっ?ノアンじゃん!なんでここにいるの⁈やばいどうしようっ‼︎記憶消しちゃった‼︎‼︎」
記憶を消した四人の中になぜかノアンがいたことに気づいた。
「どうしました?レリカ様」
「今、記憶を消した中に知り合いがいたの・・・。あ、今のを無かった事にすればいいか!」
「その必要は無いよ、レリカ」
「ノアンっ⁉︎・・・あれ?平気なの?おかしいな・・・。今、確かに記憶を消しちゃった筈なんだけど・・・」
記憶を消された筈のノアンが何事も無かったかのようにそこに立っている。とレリカは思っていた。
「僕にその能力は効かない」
「能力?えっ、なんで知ってるの?あなたは復讐者じゃなくて、私の復讐とは無関係で、ただの親密なだけの友達なのにってあれ?あー、まただ」
「レリカ様っ!!大丈夫ですか⁉︎」
「大丈夫だよ、レオード。あー、やっぱりだ。ノアン、あなたも復讐者ね?」
「あらー、もうわかっちゃったか・・・。自分の記憶でも見たのかな?」
「そうね、そんなところ」
レリカは気づいていたノアンとは親密な関係だが、それを裏付ける記憶が無いことに。普通なら親密な関係になる前の記憶も存在する筈だ。しかし、レリカの記憶にはそれが無かったのだ。
「あっ、でも、あなたには効かなくても後ろの三人には効いたんじゃない?残念だったね!」
「いやー、レリカ、また少し遅かったね。悪いけど、君にはもう三人の記憶の書き換えはできない」
「へっ?」
レリカが記憶を消そうとする数秒前・・・
『やるぞ!三人に記憶の書き換えを無効化する力が無いことを有にする!』
ノアンは三人に向けてペンを構え、唱えていた。
「お前がレリカというのか。お前は十二星座ではないが、我々のアジトに攻めてきたということは死んでも構わんな?」
「よっしゃー!よくわからんけど平気だ!そしてー、敵の大将はお前かー!」
「お前か〜!」
三人はノアンのおかげで無事だった。
「・・・ノアンっ‼︎どうやったのかは知らないけど、今のは結構ムカついたよ!」
「やばっ!よし、みんな、逃げるぞ!」
「逃げる〜!」
「えっ!逃げんのかよっ⁉︎」
「シンク、ノアンの言う通りにするぞ」
「わ、わかったよ」
「こらーー!逃げんなーーー!!」
ノアン達はここまで来た道を全力で引き返していく。
「ライト!事象消去!ふぅ、そうだった。この手があった」
しかし、レリカの行使した一つの能力によってノアン達は走り出したスタート位置に戻ってきた。
「「「「・・・んっ?」」」」
四人は今起きた出来事に戸惑った。
「な、何が起きたんだ⁉︎」
「ノアン、これはどうなってる?」
「ぼ、僕にもわからない‼︎でも、これを引き起こした人物はわかる」
「引き起こした⁈こんな意味不明な事を意図的に起こせるっていうのかよ⁉︎」
シンクは誰が起こした事とは信じられないみたいだ。
「そうだろ?レリカ」
「そうだよ〜!察しがいいね」
「最初に会った時、デヒトの言った能力を使った時から君の能力は大体予想がついていた」
「へぇ〜、どんな能力かな〜?」
レリカは少し煽り気味にノアンに聞き返した。
「概ね、対象の能力を書き写す能力かなんかだろ。その能力で新たに転移してきた復讐者の能力をコピーしたんだろ」
ノアンがレリカの能力を見抜いた!
「すご〜い!大っ正解!まさにその通りだよ〜。それじゃあ、今の私の予想も教えてあげるっ!」
「・・・今のお前の予想?」
レリカの言葉にノアンは少し
「そういえば、そちらさんのリーダーは今、ここにはいないみたいだけど、どこにいるのかな〜?・・・あ、ひょっとして、さっき君達が逃げようとした方に待機してて逃げる準備でもしてるのかな〜?・・・これが私の予想!どう?当たってる?」
「ブッブー!外れだよー!」
シンクがレリカの問い掛けに真っ先に反応した。
「ノアン、君は少しミスをしたみたいだね」
「・・・は⁇ミスだと?記憶の書き換えはどうやってもできないぞ?」
「記憶の書き換えはできなくても、見る事は可能みたい!あははは」
レリカはシンクの記憶を覗き見た。記憶を書き換える能力を持っている者は書き換えないでただ記憶を覗き見ることが可能なのだ。
「くそっ!しまった!ただ見る事もできたのかっ!」
記憶を書き換える能力の記憶をただ覗き見るだけの力をノアンは知らなかった。
「わー!どうやら私も大正解ー!あ、てことは〜、今ここの十二星座のリーダーは護衛無しの一人ぼっちか〜。そして、記憶の書き換えもできるのか〜。あれ〜?どう考えてもチャンスじゃん!速攻っ!」
「ま、待て!」
レリカは魔力を操り、自分の移動速度を魔法を唱えずに強化した。そして、そのままノアン達を追い抜いてシャブニカがいる方へと向かってしまった。
「あ!あいつらに新たに能力を付与したことも掻き消せばいいのか!後でやろっと!・・・んっ?」
高速で移動しながら記憶を書き換えられない三人の対処法を考えていると、背後に何か気配を感じた。
「レリカー!お前の計画はここで終わらせてやる!復讐は終わりだ!」
ノアンがレリカを少し上回る速度で追ってきたのだ。
「ノアンっ‼︎なんでいるの〜!アクセス達は何してんのさっ!」
アクセス達は何もしなかったわけではなかった。レリカを追わせまいとアクセスとレオードの二人はノアン達の前に立ちはだかったが、二対四ではノアンを止めることができなかったのだ。
『まずいっ!レリカを追いかけないと‼︎』
『やあやあ!はいどうぞとレリカ様を追わせると思ってる?』
『まぁ、当然足止めはする。レリカ様の為に」
アクセスとレオードが行く手を阻もうとした。
『ノアン、先に行け。奴を止めるには同じ復讐者じゃないと無理だろ』
『ここは任せろ!』
『任せろ〜』
ベニカがレオードを止め、シンク、セツキが二人でアクセスの相手をして、ノアンがレリカを追いかける為の道を切り開いたのだ。
そして、ノアンは今、レリカのすぐそばまで追い上げていた。
「あと少しで‼︎止められ・・・」
「しつこいな〜!事象消去」
レリカの能力で少し前の場所に戻された。
「うわっ⁉︎くそっ!(あの能力は強力だし、いくつも能力を持ってると面倒だな〜。どうにかする対処法を考えないと‼︎)」
進んだ分戻されても懲りずにレリカについていった。そして、そのまま二人はシャブニカのある方へと向かっていった。
「あいつら遅いなー、心配になってきたぞ‼︎」
焔赤兜のメンバーを集めて逃げる準備をしていたシャブニカがベニカ達の帰りを待っている。
「シャブニカー!!逃げろーー!!!」
ベニカ達がノアンと共に向かった方向から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「ん?ありゃ、お主はノアンじゃないか!無事だったか!」
シャブニカはノアンの姿が見えて安心している。
「違う逃げろって言ってんの!!逃・げ・ろ・!」
「ほー!あれがシャブニカ、焔赤兜のリーダーだねっ!それじゃあ、最後にもう一回、事象消去っと!」
「ぐわっ、くそ‼︎ここでやるのか!・・・ならこっちだってやってやる!シャブニカと僕の間に距離が有ることを無にする!」
今の一言でノアンは瞬時にシャブニカの元へ移動した。
「なっ‼︎ず、ずるいっ!」
今の移動方法を見たレリカは悔しがっている。
「シャブニカ、よく聞いてくれ!すぐそこにいるあいつは敵だ!そして今からあなたに奴の攻撃を無効化する能力を付与する!いいね?」
ノアンは事情を簡単に説明した。
「あいつは敵なのか⁉︎そして、よくわからんが能力付与をして我が助かるならやってくれ!」
シャブニカの同意を得てノアンは唱え始める。しかし、それと同時にレリカもシャブニカの記憶を消そうとしていた。
「よし、わかった!お前に記憶の書き換えを無効化する力が無いことを有にする!」
「待ってーー!!ペン!ペン!あれ⁈どこやったっけ⁈ペン!あっ、あった!ライト、忘却!」
こんにちは!作者のユウキ ユキです!つい最近、納豆の日(7月10日)でしたね!皆さんは納豆食べましたか?私は食べましたよ!そこで!私一推しの食べ方を紹介します!大丈夫です、簡単にできますから!まず、納豆を用意します。(当然ですね)そして、食べるラー油を用意します。納豆をいつも通りに混ぜたら、そこに適量の食べるラー油をかけます。そして、また混ぜます。美味しそうになったら完成です。どうぞ、ご飯にかけて食べてください。これが、私の一推しの納豆の食べ方です。気になった方は是非!試してみてくださ〜い!では、また次回〜




