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ボクの完璧美少女な弟子は変態すぎて手に負えません(笑)  作者: 花水木
5章 いつまでもこの楽しい日々を
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ありがとうございましたです(笑)


 次の本屋は最初に行った書店のような店でなく、同人誌も取り扱うような店。

 ここならばあるのではないかと踏んで、家から電車に揺れまくってきた。


「おっ、あった。ここでもラスイチじゃん」


 置いてあった本を取り、背表紙をじっくりと見てからレジに並ぶ。

 すると、店内にまたあのおじいさんが入ってくる。


「すみませぬ。ここにライトなんちゃらはございますかな?」


「えっと、それはこちらですかね?」


 そう言って店員が取り出したのは、ライト兄弟の本。確かにこの渋いおじいさんはこっちの方が読みそうだけども……。

 見ちゃったからには仕方ないと、おじいさんの前に行き、話しかける。


「この店のライトノベルコーナーでしたらあっちですよ」


「おお、これは何時ぞやの青年。また教えてもらってすまんのぅ」


「いえいえ、この前の店ではお目当の物はなかったんですか?」


「そうなんじゃよ。今アニメやなんやとやってるらしいからかのぅ」


 その言葉を聞いて、まさかと思いながら問いかける。


「もしかしてそれってこれだったりします?」


「おぉ、それじゃそれじゃ。それはどこにあるのかいの?」


「もうこれしかないんですよね……」


「……ふむ、ならばまた出直すとするわい」


 ボクは、踵を返して店から出て行こうとするおじいさんの来ている茶色いコートを掴み、呼び止める。


「おじいさん。これどうぞ。ボクは妹に借りて見るので、大丈夫です」


「でも、本当にいいのかい?」


「はい、また時間が経ったら自分で買いますし」


「ありがとうな青年。これで孫も喜ぶよ」


「それお孫さんのために探してらしたんですか?」


「あぁ、何だか意中の相手が好きだから欲しいと言っておった」


 おじいさんは優しい表情で、ボクに何度もお礼をした後、レジに向かって行った。


 今は帰りの電車を待って駅にいる。

 目的の本は得られなかったが、いい事ができたからいいやと思っていると、またもやあのおじいさんと再会する。

 今度はあちらから声をかけてきてくれた。


「青年。喜んでくれ。あの本、実はまだあったようなんじゃ」


「ええっ!?本当ですか」


「これを君にやろう。散々助けてもらった礼じゃ、金はいらん」


「あ、ありがとうございます」


 差し出された本を受け取り、お礼を言う。

 おじいさんはわざわざボクを探してくれたそうで、本を渡すと去って行った。




 その後家に帰り、彩奈とこの本の是非についてについて語り合おうとした時だった。


「ハル兄。これはなんなの……!」


 怒りのこもった静かな声音で問いかけてくる彩奈に、よもや何のことかわからないボクは首をかしげる。


「な、何のことなのでしょうか?」


 思わず敬語になってしまうボクの目の前に、貰い受けた本を見せつけてくる。


「ハル兄。こんな本を買いに行ってたの!?」


 見せられたページを覗くと、そこには主人公とヒロインが大人の階段を上る光景が絵で表現されており、原作にはなかったはずのものが描かれてあった。

 それもそのはず、よくよく表紙を見て見るとそれは同人誌であり、表紙の右下には赤い文字で十八禁と注意書きされていた。


「えっ!?いやっ、これは違うんだ、彩奈どうか待ってくれ」


「問答無用!!」


 彩奈は手にした本を破り捨て、どっから持ってきたのか木刀を手にして飛びかかってくる。


「うぎゃあぁぁ!」


 以後、その日の記憶はありません。




「っていう事があったんですよ……」


「そうなんだ。災難だったねハル君」


 次の日の昼休み。瑞希さんに誘われて、ボクは今屋上に来ている。


「でも偶然だね。私も昨日、おじいちゃんからその本をもらったんだ」


「へぇ、そうなんですか」


 昨日のおじいさんは瑞希さんのおじいちゃんだったのではないかと思ったが、本に夢中の瑞希さんは先に話しかけてくる。


「この本、面白いよね」


「そうですね。このヒロインが間違えてえっちな勘違いをしてしまうところとか」


「うんうん。時々ある主人公の変態な発言もいいよね」


 今日も二人は笑い合う。

 初めての出会いから距離は縮まったようで縮まっていないこの関係性も、ボクは心地よいと思った。

 

これで一旦完結にしたいと思います。

今までブクマや評価をくださった皆々様、本当にありがとうございました。

感想などをもらえてとてもとてもやる気が出て、嬉しかったです。

こんな初心者の作った誤字脱字の多い、小説と呼んでいいものなのかもわからない中途半端なものを読んでくださり、私からは感謝しかありません。

これにて終わりというわけではなく、またいつか気まぐれに再会するかもしれませんが、その時はどうぞよろしくお願い致します。

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