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趣向を変えるのも大事ですかね?(幼)

なんだか話が行き詰まっちゃったので、たまには趣向を変えてみたいと思って書いて見ました。


 青々しかった木々が徐々に葉を落とし、町全体で茶色が目立ち始める今この頃。

 俺様:九重 拓人は、街をぶらぶらとなんの目的もなく練り歩いていた。


「(暇だなー。なんか面白いことでもないかなー)」


 そう思いながら出向いた場所は、家の近所にある寂れたゲームセンター。俺様は、暇になるといつもここに来て、クレーンゲームやらの景品をかっさらっていく。

 とりあえず奥の方まで一通り見て回ると、脇の方に今まで見たことのないタイプのUFOキャッチャーを見つける。

 それをプレイしようと、ポケットの中に入っている財布に手を伸ばすと、何か温もりを持ったものに手のひらを掴まれる。


「ねぇ、おにぃちゃん。わたちのおねぇちゃん知らない?」


「へ? ……えっと、もしかして迷子、か?」


 舌足らずな言葉遣いの女の子は、俺様を見上げて問いかけてくる。

 女の子の外見は幼稚園くらいの年齢で、一番特徴的なのは髪の色が透き通るような綺麗な金髪だということある。


「わたちは迷子じゃないの! おねぇちゃんが迷子になっちゃったの!」


「ん、あぁ、わかったわかった。そんで、そのお姉ちゃんとはどこではぐれたんだ?」


 迷子だと言われて頬を膨らませる見知らぬ女の子をなだめながら、お姉ちゃんを探してあげようと詳細を尋ねる。


「んーとね、おねぇちゃんとここまでバスに乗って来たの!」


「それからここまでは一緒だったのか?」


「わかんないっ!」


「……えぇーと、てことはここまでは一人で来ちゃったのか?」


「うん。ゲームちてみたかったの!」


「はぁ、ったく。こういうのはさっさと警察に渡したほうがいいのか?」


 目の前のゲームを見て目を輝かせている女の子とは対照的に、死んだ魚のような目をしている俺様はため息をついて頭をかかえる。


「ねぇねぇ、おにぃちゃん遊ぼうよ。おねぇちゃんも遊んでたらきっと迎えに来るよ」


「そういうわけにもいかねぇだろ、こりゃ」


「これっ、このゲーム一回ちたらバス停に帰るから、お願いおにぃちゃん」


「ったく。じゃあ、一回だけだぞ」


 そう言ってやたらと軽い財布から百円を取り出し、クマのぬいぐるみのクレーンゲームに投入する。


「わぁ、見て見ておにぃちゃん動いた動いた」


「そりゃ動くだろうよ」


 ピンクのクマのぬいぐるみの上にアームを合わせ、そのまま下降してぬいぐるみをうまく掴むのだが、


「あぁ、落ちちゃった……」


 持ち上げて動いた衝撃で、ぬいぐるみはアームからするりと落ちてしまう。


「ほら、バス停まで送ってってやるからさっさといくぞ」


「…………うん。わかった」


 駄々をこねるでもなく、名残惜しそうにしながらも素直に後ろについて来る女の子を見て、俺様は舌打ちをして、さっきの台に向き直る。


「……ちっ、しゃーねーなぁ」


 俺様は財布から再び百円を取り出し、投入口へと入れる。

 そして、さっき取るのに失敗していたピンクのクマのぬいぐるみへと照準を合わせる。


 アームが下降していくときにぬいぐるみの横に行ってしまったので、後ろから「あぁ……」という残念そうな声が漏れ聞こえたが、俺様は気にせずアームの爪を見続ける。

 すると、爪の先がぬいぐるみのタグ部分に引っかかり、そこから宙釣りになる形で、最後まで落ちずに景品をゲットする。


「ほらよ。これで満足したろ」


「うんっ。おにぃちゃん、ありがとっ!」


 俺様がとってやったぬいぐるみを手渡すと、女の子は満面の笑みでお礼を言ってぬいぐるみを抱きしめる。




 場所は変わって、ゲームセンターから出てすぐの交差点。女の子の姉を探すため俺様ははぐれた場所のバス停まで向かっていた。


「そういや、名前は?」


「わたちはリン。花村 リン。おにぃちゃんは?」


「あぁ、俺様は拓人な」


「わたち、拓人おにぃちゃん大好き!」


 そう言って、出会った当初と同じように俺様の手を握って来るリン。

 俺様はその手を振りほどくでもなくそのままにして、歩幅を合わせてゆっくりと歩く。


「タク兄? えっと、その子は?」


 対向から歩いて来る彩奈に声をかけられる。

 さっきのリンの発言を聞かれてたらなんかヤバい気がするので、俺様は一目散にこの状況の弁解を試みる。


「いや、違うんだよ、これはだな」


「もう何も言わなくてもいいよ、タク兄。あたしはわかってるから」


「おぉ、そうか。まぁ、それでだなぁ」


 彩奈がこの状況を理解してくれているようなので、一緒にリンの姉を探そうと伝えようとすると、


「うん。あたしは何も聞いてないから、タク兄が幼女を誘拐しているところなんか全くこれっぽっちも知らないから」


「ちょ、待てって。俺様はだなぁ」


「本当に、私はなにも見てないからぁーーー!」


「だから、それは誤解だって!」


 そそくさと立ち去ろうとする彩奈の腕を掴むと、彩奈は俺様のことを変質者を見るような目で見て来る。

 俺様はその後十分間も弁解を続け、やっとの事で彩奈の誤解がとけたのであった。

実はこの話、一回書き終わっていたのですが、途中からなぜか消えてしまっていて、少し投稿期間が空いてしまいました。すみませんでした。

こういうのって、なんだかテンションがすごい下がりますよね……。

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