リジンさん
リジンさんに勧められ、別の部屋に入った私とリリア、
前回もお礼をもらった部屋に案内された
「お茶をお入れいたします。お好みは有りますでしょうか?」
「いえいえ、お気になさらず。」
そう言ったものの、リジンさんは棚からひとつの瓶を取り出して、ふたを開けてお茶を入れてくれた
「どうぞ。簡単なもので恐縮ですが。」
「ありがとうございます。」
お茶を注いでもらい、手にとって頂く
すこし紅くて、甘い紅茶だ。
紅茶にしてはスッキリとしていて、飲みやすい
「っとと、今日は買いたいものが有ってお伺いしました。」
「ほう、買いたいものと、それはいったい?」
興味津々、と言った具合で此方を見てくるリジンさん
完全に商人の目をしている
いや、実際に商人なんて見たことないんだけどね…
「マジックテント、を探しています。どのようなものかはさて置き、取り合えず見てみたいと言う形です。」
「成る程、お目が高い。何を隠そう、先日襲われたときに持ってきていたもの、それがマジックテントです。」
あぁ、あのときの馬車の積み荷か。
リジンさんは1度席を立って廊下にいた人に話をして、暫くするとテント一式を持ってきてくれた
「これがマジックテントになります。」
そう言って出された物は、またもや何かの革製
しかし、その革はひとつの大きなざらざらとした獣の革で出来ていて、見た目は一見普通のテントだ
「それでは、お値段なのですが………。」
そう言って交渉を始めたリジンさんの目は、商人の目よりも野獣の目をしていた
見たことは無いんだけどね。
明日からシルバーウィークなので、頑張ります。
なので今回は許して…。




