勝利とお宝
倒した。倒してやったぜ。バッタをよぉ!!
物凄くアホみたいな台詞だが、実際は死ぬかと思った
もう一度バッタを見ると、バッタは宝石の様に固まり、次の瞬間にはバラバラに砕けていた
「はぁ、何なのよ。これ……」
「さすが勇者様!!お見事です!!」
近くに駆け寄ってきたリリア
犬が主人を見上げるようなキラキラした目で見てくれる
めっちゃ、可愛い
なので私はリリアの頭に垂直に手刀を入れた
メシッ!!
あっ、嫌な音♪
「みいぃぃ。何でですかぁ?」
「それはね。パートナーとか言っておきながら私を見捨てて部屋の隅で震えてたからよ。」
「みいぃぃ………。」
「次、もし私を見捨てたら、私は貴方を見捨てるわ。OK?」
「みいぃぃ!!心に止めて置きます!!」
「よろしい。」
って、言うかもう私は勇者になるのね。自分で言っておいてなんだが…。
所で、私ってこんなに強かったっけ?
地面でバラバラに砕けている椅子を眺めながら考えていたが、
「まぁ、良いか。」
「あの、勇者様。」
「ん?ハルナで良いわよ。何?」
リリアはもじもじしながら、………。ってか、本当に可愛いな。変な趣味に目覚めそう
「服…。着ないんですか?」
私は全裸だ。そうか、私が変な趣味を持った人なのか
「って、言うか服がないの。どうすれば良い?」
「隣の部屋に有ると思います。こっちです。」
私は取り合えず先程まで着ていた?ベッドカバーを体に巻いて、リリアに続く
先程バッタが粉々に砕けた所を通りすぎ、扉を開けると、私が寝ていた部屋と同じくらいの大きさの部屋に出た
「その宝箱に入ってませんか?」
「うわ、本当に宝箱だ。」
部屋に入ると、部屋の真ん中に宝箱が置いてあった
赤く塗られた木に、金色の縁で囲われた宝箱、見ただけで宝箱だと解るその宝箱に近づき、留め金を触れる
カチャ♪
心地よい音を立てて、宝箱は開いた
「「おぉ、お宝だ。」」
箱を開けると、中には光輝く金色のロングソード、そして透明な宝石がつけられた杖が入っていた
そして念願の服も一式入っていた
「取り合えず、着替えてくるね。」
「はいです!!」
私は服を着替える
☆見せられないよ☆
因みに服は、何の変哲もないミニスカートと白いワイシャツ、靴下などの下着類も一式入っていた