二人の……。
俺はデスサイズを仕舞って、黒犬を振り帰る
「いつまで寝てるんだ?黒犬。」
地面でうつ伏せに倒れている少女に向けて聞く
「………おい?、起きろ。」
どうせ起きているのだろう、と声をかけるが起きない
「黒犬…………?」
何かが変だ
屈んで少女の頭に手を当てる
頭に流れ込んでくる情報
《血流スピード、通常より+14%》
《血圧 、通常より+6%》
《血液内酸素量、通常より-2%》
《血液内二酸化炭素量、通常より+3%》
《血液内不純物、通常より+-0》
《内臓損傷箇所、右肺、大腸、小腸、腎臓、脳、》
《生命の存続可能限界まで、残り19分。》
「19分もありゃ余裕だな。」
手を当てながら、服を脱がして傷を確認する
「『天才』」
それだけで、傷が見る見るうちに塞がり、少女の吐息も安定する
「これで、良し。あとは目覚めるのを待つだけ。」
男は少女をお姫様抱っこするように持って走り出す
「正に犯罪だな…。」
そして、町から10キロメートルの距離を3分程で戻った
俺は少女をベットに寝かせて、服を全て脱がす
これだけだと犯罪だが、少女の着ている服は真っ赤に染まり、元の色がなにか見分けるのも難しい状態なので……だ。
男は1度窓から飛び出し、1度外に出る
先程も、こっそり屋根づたいに入ったのだが、その時は少女が血だらけで説明が出来ないからだ
「ただいま、だ。店主。お湯をくれ。あと、タオルも。」
「は、はい!!あれ?む、娘さんは…?」
「気にするな。水くれ。」
無理矢理ごり押しをして、お湯とタオルを貰って部屋に戻る
「普通ならこんな事……。」
グッタリと、気力が無い少女を起こし、体を丁寧に拭く
頭から胸にかけて、そして足を通って爪先まで丁寧に
まるで一人の騎士が、幼い幼女の体を拭くように、何処か世界観が欠けていて、美しい光景が広がっていた
しかし、それを見るものは誰もいない
「これで良し、早く起きろよ。」
ドランは先程の男の話が事を報告すべく、レポート用紙を取り出した
レポートが一段落が終わり、コーヒーを入れてようとしていたときの事
「………………………………、くっあっ、はぁっ、はぁっ……。」
「起きたか。おい、大丈夫か?」
ベットに寝かせてから、役6時間ほどたったのだろうか、ようやく少女は目覚めた
「うぅ……、頭が割れる……。」
「大丈夫か?黒、」
「うぅ…、ドラン?助けてくれてありがとう………。頭、痛い……。」
「怪我したんだ。ゆっくり休め。」
「ありがとう、そうするね。」
ゆっくりとベットに倒れ、呼吸を整える少女
「まさか、ドラゴンが出るなんてね……。」
「そうだな、ドラゴンレベルのモンスターが出るとは………。」
「でも、命からがら逃げれて、良かったわね。」
「………………はぁ?」
少女は手をグーパーグーパーしながら、俺を見つめ
「ドラゴンなんて、相手にしてられないでしょ?」
「お前、頭がおかしくなったのか?」
「なっ!!失礼ね!!大丈夫よ!!」
俺は少女の頭を触れる
《記憶損傷→呪い》
「呪いだと?」
「へっ!?私呪われちゃったの!?」
「すこし、黙ってろ。」
意識を集中して、情報を読み取る
《記憶隠蔽、記憶情報の強制的な変更上書きをされ、自信の記憶を変更されている。》
《直す方法、不明》




