勇者
「勇者って何?」
そう聞いた私に非はないだろう。しかし、リリアはまた硬直した
………………。
……………。
………。
「勇者です!!」
「だから勇者って!?」
沈黙に耐えられなかったのか、リリアは顔を真っ赤にしてそう言った
「取り合えず落ち着いて…。私は何をやればいいの?」
「はい。取り合えず何から話せば言いか…。」
リリアはまた困った顔でそう言い
「この世界は貴方の住んでいた世界とは違います。右手を降り下ろして、メニューと言って下さい。」
「メニュー。」
右手を降り下ろすと、透明な枠が出た
これは………。
「ゲームみたいね。」
「ゲーム?これでどうやって遊ぶんですか?」
いや、それを私に聞かれても…。
出てきたメニューを見ると、
◯アイテムボックス
◯スキル
◯マップ
◯フレンド
の、4つが書かれていた。やっぱりロールプレーゲームみたい
「それを見てもらうと解る通り、この世界は貴方の居た世界とは違います。」
まあ、私の世界では無かった
「私は勇者になる人を手伝う為に神様に育てられました。私の役目は、勇者の補佐をすること。そして最初の仲間になることです!!お願いします!!仲間にしてください!!」
リリアは頭を下げて、私に頼んできた
「解った。でも、私は勇者になれるの?それと勇者って何をすればいいの?」
魔王討伐とかだろうか?それとも世界大戦?後者なら断ろう。魔王でも嫌だけど……。
「簡単です。ダンジョンを攻略して、皆から慕われて下さい。」
「皆から慕われる?それは勇者と関係あるの?」
「もちろんです!!皆から慕われてくれると言うことは、それだけ安全な人になること、つまりお金がガッポガッポです!!」
「腹黒!!そう言うキャラなの!?」
急に何を言い出すのかと思えば…。
まあ、お金はあった方が良いけどさ…。
「ダンジョンを攻略して行くって、ダンジョンには何が居るの?」
「魔物がいます。けど、強くなればそんなの関係ないくらいスイスイ行けますよ。」
「魔物って、私に倒せるの?」
「大丈夫です!!だって勇者に成れる素質があるんですよ。大丈夫です!!」
なにこの子?めっちゃグイグイ来るやん
「でも、モンスターって具体的に…。」
私は魔物がどう言うものか知るために話をしようとしたその瞬間、
バリィーン!!
「んなっ!!モンスター!?気持ち悪!!」
バッタの大きいやつが窓をぶち破り、部屋に入ってきた
次回は4日の0時です。しばし待たれよ(´・ω・`)