狼
私達は悲鳴の聞こえた方向へ走ると、一台の馬車が狼の群れに襲われているところだった
「助けるよ!!リリア!!」
「援護します!!」
私はフライパンを持って馬車に近づく狼に向けて走り出した
「さぁ、行くよ!!」
1体の狼が私に気がついたようで、こちらに向かって走り出してくる!!
また、世界がスローになる
飛びかかるために足に力を入れる狼が見える
「遅い!!」
跳びかかってきた狼を、左に跳んでよけ、頭にフライパンを叩きつける
ミシッ!!っと、めり込むフライパン
そのまま狼は地面を転がり、最後は宝石のように固まってポリゴンのように割れてしまった
「炎の力を給与します!!」
リリアが私に向かって両手を付きだし、そう話した瞬間、フライパンが赤く染まり、熱をもった
それを気がついたのか、狼の一匹がまた私に向かって走り出してくる
「だから、遅い!!」
紙一重で避け、今度はしたの顎をフライパンで叩きつける
今度は宙を舞う狼
そして、地面に落ちるとともに粉々にくだけ散る
《次、左です。》
「了解っと!!」
ヘレナの指示に従って、左にフライパンを振るうと後ろから襲おうとしていた狼の顔にクリーンヒット
倒れるよりも早く、顔がポリゴンになって消えた
《また来ます。右から2体。左から来るのはリリアに任せてください。》
「わかった!!」
私はフライパンを剣のように構え、馬車に襲いかかるのを止めて、こちらを目標に走ってくる狼に向かって駆け出す
まず、近い方の狼を掬い上げるように吹き飛ばす
吹き飛ばすと、そのからだがもう1体の狼にぶつかり、体制を崩す
その隙にもう一体も叩きつける
「何処の何方か知らないが、助かった!!」
「良いですよ!!お互い様!!」
馬車から飛び降りて、男が私の後ろに立つ
「あと少しで町だ!!近くまで行けば町の防衛隊が力を貸してくれる!!」
「もうひと踏ん張りね!!頑張りましょ!!」
私は馬車を守るように、馬車の左側に立って、近寄ってくる狼を倒す
少しずつ、襲ってくる狼が減る
どうやら諦めてくれたようだ
でも、まだ戦意喪失しない物も居るようだ
「炎の力を給与します!!」
「うぉ、こいつは…。」
リリアが男にも炎の力を給与して、一瞬男は驚きに目を開いたが、そんなことをしてるばあいではないと、剣を握り直す
「あと少しだ!!踏ん張れ!!」
「了解!!」
私は男と背中合わせに戦うという、現実ではあまりないようで以外にある
私はフライパンを持って、狼に向かって走り出した
明日も頑張ります!!狼




