紳士的対応
「断る……。って言っても素直に聞いてくれるのか?」
「いいえ。勿論粘らせていただきます。」
断った所で意味が無いのはお約束。しつこく食いかかる王女様【自称】
欲しいならちゃんと落札しろよ。無理だけど。
「いくら王女様と言えど、簡単に譲るわけにはいかないな。」
「では、どうすれば?」
「そうだな。まずゆっくり180°ターンして自分の母国に帰ってくれ。そしたらちゃんと布団を温かくして眠って忘れろ。」
「あらあら、随分と面白い冗談ですね~。」
王女仮の目線が冷たくなる
「はっきり言ったほうが良いか?売る気は無い。さっさと帰れ。お家に帰れ。今すぐ消えろ。死ね。」
「全くもって愉快な人ですね……。」
よしよし。良い感じ良い感じ。
「なんだ?お前は罵られて喜ぶタイプか?よっぽどお前の方が愉快な人格をしてるよ。ほら、地面に頭を擦りつけながら頼んでみたらどうだ?」
「一国の王女をここまで苔にするとは……。どうなるのか解ってますね!?」
「煩いぞ。帰れ。もしくはこの場で醜く爆ぜろ。爆ぜろ。爆ぜろ。爆ぜろ。死ね。」
おぉ、どんどん殺気が満ちてる
この王女かっこ仮。例え王女でなくても金持ちなのは確かだ
少なくともオークションでは俺と競うほどの金を出せる。
おまけに、護衛が朝の奴らの2倍以上とは…。
「これを見ても、まだ平然としてられますかね?」
指パッチンで部分的な鎧を身に纏った兵士がゾロゾロと出てくる
前から15人。後ろにも10人。右上の家に5人。左に5人。
伏兵なし。頭悪…。
しかし、面白いのはこの兵士、全員女で構成されてるな
おまけに統率も取れていて、なかなかよさげな的ですこと。
「今なら許してあげてもよろしいですよ?誠心誠意の謝罪を…。」
「それはフラグだぞ?死ぬのか?死にたいのか?」
「どうやら本当に頭が可笑しいようで…。シンさん。私と来なさい。今の状況を見ればわかりますよね?」
やっぱりそれか。アホだな…。
「私と来れば食事などはちゃんと3しょ」
「『吹き飛べ愚民共。我は独裁者。我が1にして全。愚民は今すぐ頭を地につけよ。愚者は醜く爆ぜろ。』」
「グギャ!?」
「『俺の後ろに立つのは危険だ。』」
「ギィァッ!?」
はい。無力化完了
「な、なっ……。」
「分かったか?とっとと失せろ。」
王女は手を出さないでやる優しさ。誉めてほしいね
「優しさ溢れる俺が手を抜いてやるから。次はちゃんとした態度でな~。」
ぶっ倒れた他の兵士を跨ぎ、とっととホテルへ戻ろ…。
「行くぞ。シン?」
「ひぅ……、あぅ、……。」
あれ?もしかして腰抜けた?




