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案外、世界は優しさでできている  作者: かつを
第二部 商店街編
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言葉のいらないおもてなし 第1話:沈黙の本屋さん

こんにちは!

今日から新エピソードです。

活気を取り戻した「ほしふる商店街」の評判は、どうやら海外にまで届き始めているようです。

しかし、その新しい出会いは、店主たちに、新たな、そして少し気まずい課題をもたらしていました。

最近、ほしふる商店街には、大きなバックパックを背負った外国人観光客の姿が、ちらほらと見られるようになっていた。


その日も、一人の金髪の女性が、興味深そうに「いとう古書店」の店先を覗き込んでいる。


店主の伊藤さんは、カウンターの奥で、どうしたものかと固まっていた。


(う…、英語なんて、中学の授業以来だ…)


女性は、店に入ってくると、店内に積まれた古い日本の雑誌や漫画を、宝物でも探すように、熱心な眼差しで見始めた。

そして、一冊の古い画集を手に取ると、何かを尋ねたそうに、伊藤さんの方へ近づいてくる。


「Excuse me...?」


「あ、あー…。い、いえす?」


しどろもどろになる伊藤さんを見て、女性は困ったように微笑むと、結局、何も聞かずに画集を元の場所に戻し、静かに店を出ていってしまった。


「……」


伊藤さんは、カウンターに突っ伏して、深いため息をついた。


せっかく、自分の店の本に興味を持ってくれたのに。

何か、力になってあげたかったのに。


言葉が通じないという、たったそれだけのことが、こんなにもどかしくて、悔しいなんて。


「おもてなし」の心だけは、誰にも負けないつもりなのに。


その心が、相手に届かない。


店中に満ちた古い紙の匂いが、なんだか少しだけ、寂しく感じられた。

お読みいただき、ありがとうございます!

言葉が通じない、もどかしさ。

伊藤さんの気持ち、痛いほど分かりますね。

お互いに興味があるのに、すれ違ってしまう。

この静かで気まずい沈黙を、あのアプリは破ることができるのでしょうか。

続きはまた明日!

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