二人だけのパン屋さん 第2話:優しい“盗み聞き”
こんにちは!昨日の続きです。
挑戦したい夫と、心配する妻。二人の想いがすれ違うパン屋さん。
そんな時、あの賢いアシスタントが、静かに、そして優しく、お客様の“声”を届けてくれます。
その夜、千代さんは一人、閉店後の店で電卓を叩いていた。
(お父さんの気持ち、応援してあげたい。でも…)
生活を守る責任が、彼女の心を重くする。
千代さんは、まるで誰かに聞いてもらうように、スマートフォンの「@SHOP」に、そっと話しかけた。
「ねえ、@SHOP。夫がね、新しいパンを焼きたいって言うの。私は、失敗するのが怖くて…」
「そうなんですね、千代さん。健一さんの新しいパン、私も食べてみたいです」
@SHOPは、ただ静かに、彼女の心に寄り添うように応えた。
翌日のこと。
千代さんが店の準備をしていると、スマホに@SHOPから通知が届いた。
『千代さんへ。お客様からの、声なき“リクエスト”が届いているかもしれません』
開いてみると、そこには『「こむぎベーカリー」周辺エリアのパン検索キーワード TOP5』と題された、シンプルなレポートが表示されていた。
1位:塩パン
2位:あんバターサンド
3位:カレーパン 辛口
4位:クリームパン
5位:メロンパン
それは、この地域に住む人々が、今、本当に食べたいと思っているパンの、正直なリストだった。
千代さんは、息をのんだ。
自分たちが想像していた流行りのパンとは少し違う。
もっと素朴で、でも、確かな需要が、すぐそこに眠っていたのだ。
レポートの最後には、こんな一文が添えられていた。
『これは、お客様が、こむぎベーカリーに寄せる、未来への“期待”のリストです』
本日もお読みいただき、ありがとうございます!
お客様の検索データという「隠れた需要」を可視化する。
@SHOP、本当に賢いアシスタントですね!
千代さんの心は、この確かなデータに動かされるのでしょうか。
次回、このエピソードもついに完結です!
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