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案外、世界は優しさでできている  作者: かつを
第二部 商店街編
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見えない“ありがとう” 第2話:声のポスト

こんにちは!

昨日の続きです。

仕事へのやりがいを見失いかけている、クリーニング店の潔さん。

そんな彼の知らないところで、「@SHOP」がまた一つ、新しい優しさを商店街に届けようとしていました。

ある日の午後、文のスマートフォンに「@SHOP」からアップデートのお知らせが届いた。


『新機能のお知らせ:お店への「ありがとう」を、もっと気軽に伝えられるようになりました』


アプリを開くと、最近利用したお店のリストが表示され、その横に「ありがとうを伝える」という可愛らしい手紙のアイコンが追加されていた。

評価の星や点数をつけるのではなく、ただ、感謝のメッセージだけを送れるシンプルな機能らしかった。


「へえ、面白い」


文はさっそく、先日ブラウスを受け取った「鈴木クリーニング」を選び、メッセージを打ち込んでみた。


『潔さん、先日はブラウスを真っ白にしてくれて、本当にありがとうございました!諦めていたシミだったので、感動しました。またお願いします!』


送信ボタンを押すと、メッセージは手紙のイラストに変わり、ふわりと画面の向こうに飛んでいった。


その頃、潔さんは、いつものように黙々とアイロンをかけていた。


文から新機能の話を聞いても、「ふん、そんなおべっか、いらん」と、そっぽを向いたままだった。


(どうせ誰も、わざわざメッセージなんて送ってこないだろう)


彼は、そう高を括っていた。


しかし、その夜。

町工場で働く一人の男性が、油汚れで真っ黒になった作業着を受け取り、その完璧な仕上がりに驚いていた。

彼もまた、「@SHOP」のユーザーだった。彼は、不器用な指で、潔さんへのメッセージを打ち込み始める。


『作業着、ありがとうございました。こんなに綺麗になるとは。明日からまた、気持ちよく仕事ができます』


その声なき声は、潔さんの店の、まだ空っぽの「声のポスト」に向かって、静かに届けられていた。

本日もお読みいただき、ありがとうございます!

評価ではなく「ありがとう」だけを伝える機能、素敵ですね。

潔さんにはまだ届いていませんが、彼の知らないところで、温かい声が少しずつ集まり始めています。

次回、このエピソードもついに完結です!

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