あなたのための“近道” 第3話:あなただけの近道
こんにちは!エピソード2、完結編です。
自分の手で、お店の分かりやすい「店内マップ」を作り上げた文。
その地図を必要とするお客様が、さっそくやってくるようです。
数日後のこと。
再び、昼休みの会社員らしき男性が、息を切らしながら店に駆け込んできた。
「すみません、急いでまして…!」
男性は、スマホの画面を一瞥すると、迷うことなく一直線にレジ横の棚へ向かい、目的のボールペンの替え芯を手に取った。
その動きは、あまりにスムーズだった。
彼がレジに差し出したスマホの画面には、文がこの間作ったばかりの、あの店内マップが表示されていた。
彼の現在地を示す小さな青い丸が、目的の棚の上で点滅している。
「マップ、すごく分かりやすいです! 時間がなくてもすぐ見つかるから、本当に助かります」
そう言って爽やかに笑う男性に、文は「お役に立ててよかったです」と心から応えた。
自分の店が、ただ古いだけの場所ではなく、忙しい誰かのための「優しい近道」にもなれる。
その新しい発見に、文の心は温かい光で満たされていた。
閉店後。
文が@SHOPを開くと、いつもの優しい声がした。
「星野さん。今日、あなたの作ったマップが、二人のお客様の貴重な時間を守りましたよ」
文は、静かに微笑んだ。
この不思議なアプリは、ただお店の情報を発信するだけじゃない。
お店と、お客さんの心。
その両方に、そっと寄り添ってくれる存在なのだ。
エピソード2、最後までありがとうございました!
お店の優しさが、新しい形でお客様に届きましたね。
さて、自分の店が少しずつ変わっていく中、文の目には、商店街の他の店のことが映り始めます。
次回から、新エピソード「夕暮れの“ささやき”」が始まります。お楽しみに!
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