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案外、世界は優しさでできている  作者: かつを
第一部 IT企業編
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見えない“脆弱性” 第2話:静かなる“番犬”

知らず知らずのうちに、セキュリティ上のリスクを抱え込んでしまった高橋のチーム。

この「見えない時限爆弾」を、解決する糸口はあるのでしょうか。

高橋が、順調に進んだ作業に満足し、コーヒーを一口飲んだ、その時だった。


彼のPC画面に、『ワンチーム』から、彼だけに見える、控えめな警告通知がポップアップした。


『セキュリティ・インサイト:現在使用中の外部ライブラリ「FastConnect ver 1.2」に、未対応の脆弱性(CVE-2025-XXXX)が報告されています』


高橋は、心臓が凍る思いがした。

警告は、パニックを煽るようなものではなく、極めて冷静に続いていた。


『リスクレベル:中(特定の条件下でのみ発生)

推奨アクション:より安全な代替ライブラリ「SecureLink ver 3.0」への差し替えを推奨します。

差し替えのための、コード修正案を添付します』


それは、大声で吠えたてる番犬ではない。

問題が起きてから騒ぐのでもなく、問題が起きる前に、主人の耳元で「ご主人様、あそこに、怪しい匂いがします」と、静かに、しかし的確にささやく、賢い番犬のようだった。

お読みいただき、ありがとうございます!


人間の目では見つけられない、コードに潜む脆弱性を、常時スキャンして警告する。

『ワンチーム』は、優秀な番犬でもあるようです。

この警告は、大きな問題になる前にチームを救えるでしょうか。


次回、このエピソードもついに完結です。


ーーーーーーーーーーーーーー

この物語の公式サイトを立ち上げました。


公式サイトでは、各話の更新と同時に、少しだけ大きな文字サイズで物語を掲載しています。

「なろうの文字は少し小さいな」と感じる方は、こちらが読みやすいかもしれません。


今後は、キャラクター紹介や、作中のITシステムの解説なども充実させていく予定ですので、お楽しみに!


▼公式サイトはこちら

https://www.yasashiisekai.net/

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