見えない“脆弱性” 第2話:静かなる“番犬”
知らず知らずのうちに、セキュリティ上のリスクを抱え込んでしまった高橋のチーム。
この「見えない時限爆弾」を、解決する糸口はあるのでしょうか。
高橋が、順調に進んだ作業に満足し、コーヒーを一口飲んだ、その時だった。
彼のPC画面に、『ワンチーム』から、彼だけに見える、控えめな警告通知がポップアップした。
『セキュリティ・インサイト:現在使用中の外部ライブラリ「FastConnect ver 1.2」に、未対応の脆弱性(CVE-2025-XXXX)が報告されています』
高橋は、心臓が凍る思いがした。
警告は、パニックを煽るようなものではなく、極めて冷静に続いていた。
『リスクレベル:中(特定の条件下でのみ発生)
推奨アクション:より安全な代替ライブラリ「SecureLink ver 3.0」への差し替えを推奨します。
差し替えのための、コード修正案を添付します』
それは、大声で吠えたてる番犬ではない。
問題が起きてから騒ぐのでもなく、問題が起きる前に、主人の耳元で「ご主人様、あそこに、怪しい匂いがします」と、静かに、しかし的確にささやく、賢い番犬のようだった。
お読みいただき、ありがとうございます!
人間の目では見つけられない、コードに潜む脆弱性を、常時スキャンして警告する。
『ワンチーム』は、優秀な番犬でもあるようです。
この警告は、大きな問題になる前にチームを救えるでしょうか。
次回、このエピソードもついに完結です。
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