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案外、世界は優しさでできている  作者: かつを
第一部 IT企業編
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未来への“道標” 第2話:“if”の世界線

自分の将来像が描けず、漠然とした不安を抱える高橋。

上司の佐藤との面談で、彼はその悩みを打ち明けます。

この状況を、解決する糸口はあるのでしょうか。

高橋は、キャリア目標の欄を空白にしたまま、評価シートを提出した。


翌日。

マネージャーの佐藤との評価面談が始まった。

佐藤は、一通りの評価を伝えた後、優しい口調で切り出した。


「高橋くん、キャリア目標のところ、白紙だったわね。

何か、悩んでいることでもある?」


高橋は、正直に自分の気持ちを打ち明けた。


「今の仕事は、すごく楽しいんです。

でも、この先どうなりたいのか、自分でもよく分からなくて…」


すると、佐藤は、待ってましたとばかりににっこりと笑った。


「その悩み、高橋くんだけじゃないのよ。

実は、『ワンチーム』に、そのための新しい機能が追加されたの。

一緒に試してみない?」


佐藤が、高橋のプロフィール画面にある「キャリアパス・シミュレーション」というボタンをクリックする。


画面には、高橋の現在の「スキルマップ」が表示された。

そして、次の瞬間、彼のスキルと、これまでの実績、そして(おそらく)日々の業務から推測された興味・関心を元に、AIが算出した、「3年後の、ありうるかもしれない高橋健太の姿」が、3つの道筋となって、目の前に現れた。


【パスA:プロジェクトマネージャー】

・概要:チームを率い、プロジェクト全体を成功に導く。

・次に習得すべきスキル:予算管理、クライアント交渉

・推奨アクション:次期プロジェクトで、サブリーダーを担当する。


【パスB:データベース・スペシャリスト】

・概要:鈴木守氏のような、データベースの専門家になる。

・次に習得すべきスキル:クラウドアーキテクチャ、高度なSQL

・推奨アクション:会社支援のオンライン講座を受講し、次のインフラ関連プロジェクトに参加する。


【パスC:UI/UXリードデザイナー】

・概要:自身の強みをさらに伸ばし、デザイン領域の第一人者となる。

・次に習得すべきスキル:人間中心設計、プロトタイピングツール

・推奨アクション:新規アプリ開発プロジェクトで、デザイン責任者を担当する。


それは、単なる占いではない。

それぞれが、今の自分から繋がっている、具体的で、実現可能な未来の姿だった。

お読みいただき、ありがとうございます!


「ありうるかもしれない、3人の自分」を提示する、キャリアパス・シミュレーション。

今回も、『ワンチーム』は驚くべき機能を見せてくれました。

この未来への道標は、高橋をどこへ導くのでしょうか。


次回、このエピソードもついに完結です。

ーーーーーーーーーーーーーー

この物語の公式サイトを立ち上げました。


公式サイトでは、各話の更新と同時に、少しだけ大きな文字サイズで物語を掲載しています。

「なろうの文字は少し小さいな」と感じる方は、こちらが読みやすいかもしれません。


今後は、キャラクター紹介や、作中のITシステムの解説なども充実させていく予定ですので、お楽しみに!


▼公式サイトはこちら

https://www.yasashiisekai.net/

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