優しさのバトン 第3話:一番、嬉しいこと
こんにちは!エピソード18、完結編です。
「@SHOPアンバサダー制度」が始まりました。
文や源さんが、先生役となって、仲間たちに優しさのバトンを渡します。
その日から、商店街のあちこちで、小さな「勉強会」が開かれるようになった。
文は、古本屋の伊藤さんに、写真一枚で在庫登録ができる便利な機能を、丁寧に教えている。
源さんは、喫茶店の昭雄マスターに、少し乱暴な口調ながらも、根気強く、空席管理ボタンの操作を教えていた。
「だからよぉ、ここを押しゃいいんだって! なんで分かんねえんだ!」
「うるせえな、今やろうとしてるだろ! 目が見えねえんだよ、年寄りは!」
憎まれ口を叩き合いながらも、その顔は、二人とも、どこか楽しそうだった。
まるで、新しいおもちゃの使い方を教え合っている、子供のようだった。
数週間後。商店街の全ての店が、「@SHOP」を、それぞれのやり方で使いこなせるようになっていた。
見えない格差は、もうどこにもない。
商店街は、本当の意味で、一つのチームになったのだ。
その日の夜、文が@SHOPの管理画面を開くと、自分の「ありがとうポイント」が、たくさん貯まっているのが分かった。
でも、彼女にとって、一番嬉しいごほうびは、ポイントの数字ではなかった。
今日、伊藤さんが、店の前で、嬉しそうに話してくれた言葉。
「文ちゃん、本当にありがとうね。君のおかげで、うちの店にも、若いお客さんが、また来てくれるようになったよ」
誰かの役に立てた、という実感。
仲間の、心からの笑顔。
それこそが、何物にも代えがたい、最高の喜びなのだと、文は、心の底から感じていた。
エピソード18、最後までありがとうございました!
優しさのバトンが、商店街の絆を、さらに強くしましたね。
さて、いよいよ物語も最終章が近づいてきました。次は、ベテラン店主たちの「経験と勘」が、新しい時代と向き合うお話です。お楽しみに!




