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案外、世界は優しさでできている  作者: かつを
第二部 商店街編
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閉店後の“教室” 第2話:もう一つの“顔”

こんにちは!昨日の続きです。

 

夜の商店街の静寂に、「もったいない」と感じた文。

彼女のその小さな呟きを、聞き逃さない賢いアシスタントが、また一つ、わくわくするような提案をしてくれます。

その夜、文は@SHOPに、自分の感じた「もったいない」という気持ちを、そのまま話してみた。

日記をつけるような、あるいは、親しい友人に語りかけるような、そんな気軽さで。

 

「お店が閉まった後、この商店街は、ただ眠っているだけなの。なんだか、すごく、もったいない気がするのよ」

 

すると、@SHOPは、まるで待っていましたとばかりに、こう応えた。

 

『その通りです、文さん。お店には、昼の顔と、夜の顔があっていいはずです』

 

「夜の顔…?」

 

文が聞き返すと、@SHOPは、わくわくするような提案を続けた。

 

『はい。例えば、夜の星野文具店は、「美しい文字を学ぶ教室」になることができます。閉店後の純喫茶「珈琲館」は、「美味しいコーヒーの淹れ方を学ぶ教室」に変われるかもしれません』

 

画面には、『ほしふる商店街・夜のカルチャースクール』と題された、美しいウェブサイトのデモが表示された。

そこには、商店街の店主たちが、それぞれの専門知識を活かして講師を務める、魅力的な講座のリストが、楽しげなイラストと共に並んでいた。

 

『この街には、何かを学びたい、という意欲を持った人がたくさんいます。そして、この商店街には、何かを教えられる、豊かな知識を持った人がたくさんいます。その二つを、繋いでみませんか?』

 

昼間は「商売の場」、夜は「学びの場」。

商店街が、一日中、人々の暮らしに寄り添う場所に生まれ変わる。

 

その、あまりに素敵で、そして、自分では思いつきもしなかったアイデアに、文の心は、久しぶりに、大きく高鳴っていた。

本日もお読みいただき、ありがとうございます!

 

夜のカルチャースクール!なんてロマンチックな響きでしょう。

このアイデアは、頑固な店主たちの心を動かすことができるのでしょうか。

 

次回、このエピソードもついに完結です!

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