閉店後の“教室” 第1話:夜の“静寂”
こんにちは!新しいエピソードです。
昼間は活気を取り戻した商店街。
しかし、夜8時を過ぎると、そこには、また別の顔がありました。
今回のテーマは「夜の商店街の、有効活用」です。
夜9時。
『ほしふる商店街』は、昼間の活気が嘘のように、静寂に包まれていた。
星野文具店の店主、文もシャッターを半分下ろし、店じまいの準備をしながら、アーケードの様子を眺める。
ほとんどの店が固くシャッターを下ろし、等間隔に並ぶ街灯も、半分は節電のために消えている。
昼間、あれほど聞こえていた人々の笑い声や、店主たちの威勢のいい呼び込みの声は、もうない。
ただ、時折通り過ぎる車の音と、自分の店の片付けの音だけが、静かな闇に響いていた。
(…なんだか、もったいないな)
文は、ふとそう思った。
この、屋根があって、広くて、夜でも安全な空間。
それぞれの店の中には、たくさんの道具や、商品、そして店主たちが長年培ってきた専門知識が、まるで宝物のように眠っている。
それらが夜の間、ただ静かに、次の朝が来るのを待っているだけなのは、あまりにも、もったいない気がした。
この場所を使って、何か、新しいことができないだろうか。
昼間とは違う、夜だからこそできる、何か。
その、漠然とした、しかし確かな想いが、彼女の心に、小さな種のように、ぽとりと落ちた。
まだ、それがどんな芽を出すのか、文自身にも分からなかったが、その種は、静かに、しかし温かい光を放っているように感じられた。
お読みいただき、ありがとうございます!
夜の商店街の有効活用。面白いテーマですね。
文のこの小さな「もったいない」という気持ちが、商店街に、どんな新しい光を灯すのでしょうか。
続きはまた明日!




