迷子の“声” 第3話:見つかった“宝物”
こんにちは!エピソード14、完結編です。
商店街全体に、迷子のゆうちゃんの情報が共有されました。店主たちの連携プレーが、今、始まります。
「こっちには来てねえぞ!」
源さんが、店の裏の路地まで確認して、スマホのボタンを押す。
「うちの店にもいない!」
他の店主からも、次々と報告が上がってくる。
その時、商店街の出口近くにある古本屋の伊藤さんから、通知が入った。
【見かけた】
『今、店の前を、駅の方向に向かって、一人で歩いていきました!』
その情報を受け、文はすぐに行動した。
「お母さん、こっちです! 駅の方です!」
文と母親が、駅に向かって走り出す。
その、数分後。
駅前の広場のベンチで、一人ぽつんと座り、不安そうに赤いミニカーを握りしめている、青いTシャツの男の子を、母親が見つけた。
「ゆうちゃん!」
駆け寄り、息子を強く抱きしめる母親。その姿に、文も、駆けつけた商店街の仲間たちも、安堵のため息をついた。
その日の夕方。
文のスマホに、@SHOPから、いつもの穏やかな声でメッセージが届いた。
『文さん。今日、皆さんの連携が、一つの大切な“宝物”を守りました。この商店街は、世界で一番、優しい場所ですね』
商店街の絆は、ただ商売のためだけにあるのではない。
そこにいる、全ての人の「もしも」の時に、お互いを支え合う、温かいセーフティネットになっている。
文は、その事実に、深い誇りと、確かな手応えを感じていた。
エピソード14、最後までありがとうございました!
商店街の力が、一つの命を守りましたね。
さて、商店街には、年に一度の、大きなイベントが近づいてきます。次は、夏祭りを巡る、世代を超えた物語です。お楽しみに!




