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プロローグ

Q:あなたにとって、“男子”とは何ですか?




松田:


はい、ずばり、バカですね。ええ、バカです。


でもね、男だってそのくらいの自覚はあるんですよ。本当に。


本当のバカではないですもん。




ただ、我々男子はあえて、バカをやっているんです。


いやもう、してあげていると言ってもいい。




なぜかって?


そりゃ、世の中に貢献してるからですよ。


だって考えてみてください。


もしこの世が、真面目人間ばっかりだったら?




——つまらないですよ。無機質。ロボットだらけ。


テレビつけても、N◯Kっぽい番組しか流れてこない。




(あ、でも「天◯テレビくん」は好きですよ。ええ、あれは別。めっちゃええ歌、うたってます)




まあとにかく。


要するに、世の中を活気づけてるのは、我々男子であると。


私はそう、強く信じているんです。




だからこそ、修学旅行でも、我々のサービス精神が溢れたんでしょうね。


え?後悔? いや、ないですよ。




男子の本懐を果たせたんですから。




それに……多くの仲間たちが俺のために犠牲になってくれた。


悲しくもあり、でもどこか、友情ってやつを感じましたね。ええ。


見るも無残なやつもいましたが、それでも彼らの表情……どこか満足した様子でしたわ……はい。




だからこそ、今こうして、


生活指導室で、母親を呼び出されて、


修学旅行中の恥ずかしい蛮行を事細かに説明されても——




どこか清々しい気持ちが、残っているんです。




ええ、後悔なんて、きっと、ありません。




……ただひとつだけ。


母さん、お願いだから、その顔だけはしないでください。

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