浮気
私はオランダ人女性が大好きだ。明るくてオープンで優しくて強い。自分がレズビアンでないことが残念でならない。私が大きなスーツケース二つを転がして、バスや電車の乗り口でとろとろしていると、これまで必ず100%オランダ人の女性が助けてくれた。男性ではない。若い女の子から年配の女性まで手を貸してくれる。
だからオランダの男性はでっかい体なのに、決断力がないというか、芯がないというか・・よく言えば優しいのかもしれないが、オランダ人夫婦を見ていると、奥さんの使い走りみたいな旦那が多い。
ここのところ立て続けに聞いた実話。一人の男性は19歳で結婚して27年の結婚生活を送り、一人の子供がいる人。彼は奥さんの浮気で離婚した。それも自分の友達と浮気していて、一人浮気相手が発覚してから次々に他にも浮気相手が見つかったと言う。彼は一度も浮気しなかったのに。
もう一人の男性は高校時代から付き合っていた女性と結婚して一人の子供がいる人。事実婚だが30年一緒に暮らして、最後は奥さんの浮気で離婚。エチオピア人のサルサダンスの先生と恋に落ちたそうだ。まさに事実は小説より奇なりである。
私の終了した長い結婚生活の最後の10年は地獄だったが、私は浮気をしなかった。そんな心の余裕がなかったというのが本当のところだが、もともとの性格が体育会系(体育会系の意味が分からない娘さんは【告白】の回をご覧ください)なので筋が通っていないと気持ちが悪いからかもしれない。他の男にいくのなら離婚してからじゃないと、気持ち悪いのだ。いくらもう夫に愛がなくても、妻という立場があると他の男と付き合うのは自分の居心地が悪い。
だからといって浮気する人を責める気持ちなどこれっぽっちもない。みんな楽しく生きてくれればいい。配偶者が浮気していても、もう片方がそれでいいなら、それでいい。その夫婦の問題だから私が判断することじゃないし、興味もない。
私の好きなオランダの女性はなんで浮気するのだろうかと考えた。いや、女性が浮気する時ってどんな時だろうかと考えた。浮気がばれれば必ず配偶者を傷つけることになる。この実話の二人もかなり傷ついたそうだ。そりゃそうだろう。
それでも他の男に走るって・・・長年積み重ねた二人の関係よりも違う男への愛情が勝るのだろうか。それはきっと女だけの問題じゃなくて二人の問題なんだろう。二人の関係が充実していて心が満たされていたら、他の男が入ってくる隙間はない。
どちらかが浮気をする時、それは二人の関係が変化してきているのだ。相手への思いと二人の関係をじっくり考える時が来たのだろう。
若い娘さんたち、彼が浮気した時、自分が浮気したいと思った時、相手を責めることで消耗しないで、自分の気持ちと二人の関係を見つめ直そう。その時が来たのだ。
過去や未来に目を向けるのではなく、今の自分を静かに観察してみて。そして過去がどうであろうと未来がどうなろうと、心のままに進もう。人生は流れていく。そういうものだ。
いくら長く一緒にいた過去があっても、いくら将来が明るい相手であっても、愛は過去にも未来にもなく今にしか存在できない。




