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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

許容の範囲で

「あのね、彼氏できたの」

 友人の早紀からの一言。このときからもう始まっていたんだな、と今では思っている。

 嬉しそうに言うから、よかったとか見守ってきたかいがあったとか考えていた。

「どんな人なの?」

「ん~秘密、かな。そういう約束なの」

「秘密って、やばい人じゃないよね……?」

「やばい人じゃないよぉ、安心して!」

 北山早紀きたやまさきは私の幼馴染だ。一つ歳下で、成人した今でも姉妹みたいな存在で、私は早紀のことは何でも知ってるはずだった。彼氏のことなら何でも言ってくれると思ってた。__苦しいことでもなんでも相談してくれると思ってた。

「まあ、幸せならいっか。いつか、ちゃんと紹介してよね!」

「もちろん!」

 なんて呑気だったんだろう。幸せなんて幻ですらなかったのに。

「あ、あのね『僕はキミのものでキミは僕のものだよ。ずっと一緒にいようね』って言ってくれたの」

「へえ……なんか、別れるとき大変そう。メンヘラっぽくて」

「そんなことないよ! 優しくて、私のことすごく愛してくれるんだよ。ほんとに」

 言い聞かせてるみたい。それにも気づかなかった。馬鹿だ。私は馬鹿だ。馬鹿すぎて、笑える。

「よかったね」


 それが、こんなことになってるなんて気づかなくても仕方は無いのかな?

「キミは本当に悪い子だね。なんであんな約束も守れないの?」

「あ、あ、あ、許して……許して」

 久しぶりに会った早紀の身体は傷だらけ。早紀の『彼氏』は、合鍵を使って入ってきた私を見て__きっと……ここには書くべきではない行為の最中だった__そのまま早紀を殴った。約束はきっとこの早紀の家に誰も入れないことだろう。

「だから言ったんだ。早く僕以外の全員と縁を切れって……あぁ、ああ、嫉妬で僕がキミや他の人を傷つける前に!」

 随分と前に早紀は急に合鍵をくれた。最近体調が悪いから、1ヶ月連絡が取れなかったらこれで様子を見に来てくれと言っていた。……多分、早紀なりの助けの求め方だったんだろう、そう思った。


 私が急いで彼を落ち着かせたあと、一度早紀を連れ出した。

 警察に行った方がいい、別れた方がいい。そう何度も言ったけれど、早紀は首を縦に振らなかった。彼のことを愛しているのだと。そう言って。

「じゃあ、なんで合鍵くれたの? 助けてくれってことじゃないの?」

「だって『彼は私のもので、私は彼のものだから』。許容の範囲でしか私、外に出ちゃだめなんだ」

「答えになってないよ!」

「大丈夫、大丈夫だよ」

 そう言って、早紀は笑った。


 それからまた1ヶ月後のことだ。早紀の家を訪ねたとき、私は早紀と彼の死体に迎えられることになった。

 早紀の考えていることも、なにもわからないまま、私の妹は得体の知れない彼に連れていかれたのだ。

 どうも、胡桃野子りすと申します!

 この小説を読んでいただき、ありがとうございます!

 この小説は随分と前に書いた下書きを引っ張り出してきたものになりますので、正直当時の私がなにを考えていたのかさっぱりわからないです……。ただ、ヤンデレにハマっていた時期におそらく書いていたのかなと……。

 しっかり覚えているうちに書き上げるかメモ残して置くかすればよかった!と思ってます!

 それでは、また。

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