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私は読書がしたいだけ!~本読みスローライフがしたかっただけなのになんでこんなことに?~  作者: ラッテ・カフェ
第二章「気づいたら最強になんてこと…あるんです」
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8.薬師の恩返し

 そんなわけでレイラもこの屋敷で暮らすことになった。早速必要な物があるか、ハルは聞いた。レイラは少しだけ不安そうな顔になって答えた。



 「レイラ、どうしたの?」

 「そうですね……実は前住んでいるところに仕事道具一式おいてあるんですよ」

 「仕事道具?」

 「はい、私薬師でございまして、そのための道具があるんですが、ここからだと馬車でも1日以上はかかるんですよね……新たに買い集めようとしてもけっこうかかるし……」

 そう言い、溜息をついたレイラを見てハルは言った。

 「よし、任せて。場所は分かる?」

 「ええ!? ハルさん取りに行ってくれるんですか!?」

 「うん。転移魔法使えるし、場所分かれば一発ですよ」

 「ありがとうございます!」



 そう言ってハルは図書館から地図を取り出し見せる。しばらく見ていたが、とある場所でレイラはその1点をさした。

 「ここか、えーっと『ライジャン』ね」

 「はい、そこです、確か家の周りに薬草とかが大量に生えているはずなので分かると思いますよ」

 「了解っと、じゃあ行ってくるね。レイラその間に薬草やポーションに関する本とか読んでおくといいよ。場所はショコラさんが知ってるから」

 「はい! ありがとうございます」



 転移魔法を唱え、ハルはライジャンにやって来た。するとすぐに薬草や野菜が茂る1つの家を見つけた。



 「おー、ここだな恐らく」

ハルは一言「おじゃましまーす」と言ってその家の中に入った。



 家は流石薬師の家といった感じでポーションを作るための道具や薬草、そして隅には剣士であるクレセのトレーニング道具もあった。 



 「思ったり量が多いな……」

 これは1発で全部転移させるのは面倒だな…

と何とか別の方法を考え出したハルだが、自分には膨大な魔力があったことを思いだし、こんなことを思いついたのだ。



 「そうだ! 家ごと転移しよう!」

普通ならそんなこと出来るわけ無い、と言われるがなんせ今の彼女の魔力はスキルのおかげでかなりのもの。出来ないことなど無かったのだ。

 ハルは即座に家の敷地面全部に魔方陣を敷き、転移魔法を唱えた。

 


 「流石に……家ごと転移は少し疲れるわ……」

とまあ先程レイラとクレセが前住んでいた家をそのまま転移してきたハルは少し息が荒くなっており、なかなか収まらなかった。

 すると洗濯物を干していたであろうサフィがその家を見て驚いた。



 「ハル様!? 一体それは何です!? ハル様に限ってそんなこと無いって思うけどまさか家を盗んだですか!?」

 「ち……違うわよ、ハァ……ハァ……」

息切れになりながらも弁解しようとするハルだが、上手く喋ることが出来ない。

 しかし、その時レイラがやって来たのだ。



 「ハルさーん! 読んでいた本に使えそうなポーションの精錬方法があったんですよ! ってええ!? ハルさん家ごと持ってきたんですか!?」

 「あ、レイラ様、って、これレイラ様のお家ですか!?」

 「うん……私としては道具だけ取りに行ってくれたらよかったんだけど……」

 「中には……クレセの……トレーニング用の道具も……あったからな……ゼェ……あと……畑も……」

 「え……嘘……全部1発で……? 普通の魔女なら出来ないわよ」

 「まぁ、ハル様は普通じゃないですし」

 「サフィ……? ところで、レイラ……使えそうなポーションって一体……?」

 「そうですね……言うなれば今ある薬草たちでハイポーションとかが作れると言うことです」

 「え? そうなのですか、レイラ様」

本で見つけた新しい精錬方法に2人は飛びついた。



 「本来ポーションとかハイポーションとかは決まった方法で作るけどこの本によるとこの方法ならいけるって書いてあったのよ」

 場所は変わってレイラのポーション精製室。2人はこの中に入り、レイラがポーションを作るのを見ていた。

 「え……でもその本だと不可能って……」

 「当時の技術ならね。これ200年前に書かれたから」

 「へ~……」

 感心する2人をよそにレイラはテキパキと動く。そしてあっという間にそのポーションは完成した。 



 「おおー、流石レイラ様です!」

 「全く、今までの手間は何だったのかしらってぐらいに出来たわ……」

 レイラは後ろを向き、ベッドで横たわっているハルに向いて言った。



 「ということでハルさん、飲んでみません?」

 「……ん? 私のは体力切れではないが……?」

 「まぁまぁ、ちょっとある効果を入れたんですよ」

そう言いつつ、レイラからポーションを受け取り、一口飲む。すると、さっきまで倒れてたハルが元気になったのだ。



 「え!? これ魔力回復効果もあるの!?」

 「はい、読んでた本の中に魔力体力回復を融合させる方法もありましたので!」

 「うっわ~画期的じゃない! ねぇ、レイラこれ売れるわよ!」

 「何ですけどちょっとまだ改善とか必要ですかね」

 「ちょっと待ってね……今鑑定魔法発動させるから…うん、特に問題無さそうね」

 「ホントですか!? ありがとうございます!」

 「ええ、これなら普通に売れるし、しかも短時間で出来るんでしょ? でも強いて言うなら保存ね……」

 「まぁそれはまた折々考えていくとして、とんでもない大発見ですよ! レイラ様!」

「そうね!明日あたりちょっと売り込みに行ってくるわ!」

そう言い、レイラはまた例のポーションを作り始めた。

 そして、日が暮れるまでずっとポーション作りに勤しんだのだった。

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