84.鬼との酒盛り
夜になり、酒盛りを始めた鬼とハル達。
その頃にはハルの機嫌もそしてクレセも直り酒をぐいとあおっていた。
さて、あの戦いから時間も経ち夜になって、ハル達は鬼と一緒に酒盛りを始めていた。その頃にはミカヅキとも和解し、ハルの機嫌も直って楽しそうに酒をあおっていた。
そして、その横では従者の鬼達とメイド妖精及びセレネ達がわちゃわちゃと忙しく働いていた。
「にしてもすまないな……図書館を傷つけようとしてしまって……」
「いえ、こちらこそ。図書館には傷一つなかったし、他意が無いならこれ以上は責めませんので」
「ハル……」
先程まで暴れていた人と同一人物かと思えないほど寛大な処置にミカヅキは感銘を受けた。しかし、その横ではショコラがボソッと「たとえ他意があろうがなかろうが、ブチ切れるくせに……」とぼやいた。
ミカヅキは続いて、クレセの方を向く。戦いが終わった直後から怯えた表情ではなく、元の快活な顔になったクレセは久々にあった首領との会話が弾んでいた。
「にしても、オマエ少しは強くなったんじゃないのか?」
「いーえ、まだまだ頭領様には勝てませんよ」
「ハハハ、でもそうなる日も近いかもな。しかし、オマエ何に怯えてたんだ? クレセ」
「うーん……ハルにですかね……彼女キレると怖いんですよね……」
「アハハ……それは言えるな……」
ミカヅキは先程のハルのことを思い出し、苦笑して頷いた。
ミカヅキはレイラの方にも向いていった。
「しかし、レイラ、少しはドジ直ったんじゃないか?」
「いやー、そんなこと……」
「昔は酒一杯注ぐだけでも大変だったのになぁ……」
「言わないでください!」
「他にもあるぞ?」
「やめてー!」
こちらもこちらで楽しそうだった。
さて、夜も更けてくると鬼とショコラや他の住民達が戦ったり、酒の飲み比べに勤しんだりしたが、夜も更けてくると皆眠くなったのか、各部屋に案内され、そこで休んだ。
翌朝。
「え、もう帰るんですか?」
「うん。ホントはもっといたいけどなー。エルフ達に任せっぱなしにはできんし。新年のこともあるしな」
「そっか……」
「じゃあ達者でな」
そう言うと鬼の一団は足取り軽やかに去って行った。その後ろ姿を見てクレセとレイラは少し寂しそうにしていたが、ショコラがポンと2人の肩に手を置いて笑顔で言った。
「ほら2人とも、こちらの年越しはまだ終わってないぞ? サフィ達を手伝おうぜ」
「うん!」
「そうだな!」
そう言って2人はサフィとルビィ達の方に駆け出していき、自分の出来ることをやり始めた。
その年の年越しはとても楽しいことになったのは言うまでもない事実だろう。




