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私は読書がしたいだけ!~本読みスローライフがしたかっただけなのになんでこんなことに?~  作者: ラッテ・カフェ
第二章「気づいたら最強になんてこと…あるんです」
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5.読めば読むほど

 この世界に来てから実に3か月ぶりに睡眠を取ったハル。

 すると彼女はまたあの世界に来ていた。

 「え!? ここまさか例の世界!? ちょっと待って、また死んだの私!?」

まさかまた死んだのかと慌て始めるハルに、あの声が聞こえてきたのだ。

 「落ち着きなさい、ハル。あなたはまだ死んでいませんよ」

 「あ~……そうかよかった……ってアナタは何時ぞやの女神様!」

そう、ハルの目の前にいたのはハルが転生するときお世話になった女神だったのである。

女神は安心したような口調で言った。



 「あ~もう、ようやく寝てくれた~。言い忘れていたことがあったから早く寝て欲しかったんですよ」

 「でも『睡眠とか食事とか気にせずに読書したい』って願いを叶えたのは女神様あなたですよ」

 「まあそりゃそうだけど…でも3か月は流石に長すぎない?」

 「いえ全く」

 「嘘……」



さらっと言ったハルに対して驚きを隠せない女神だが、気を取り直してハルに言った。

 「で、言い忘れたことだけど実はアナタに与えていた物があるの」

 「与えていた物? お金ですか?」

 「それもあるけど……いわゆる『スキル』って奴かな?」

 「じゃあつまり私に何らかの能力があるわけですよね」

 「ええ、そうよ」

 「どんな能力ですか!? 早く教えてください!」

目を輝かせ始めたハルに対して少し引く女神だったが何とか気を落ち着かせて彼女に告げた。



 「アナタに与えたスキルは『読めば読むほど強くなる』よ」

 「読めば読むほど……?」

 「うん」

自分のスキルが意外にも地味だったことに一瞬呆然としたハルだがすぐに気を取り直して女神に言った。

 「あれ? もしかしてですけど、私じゃあ今めちゃくちゃ強くなってるって事?」

 「はい、3か月も衣食睡眠忘れてぶっ通しで読書してるので、そこら辺の人間よりかは断然強いですし、賢いですよ、ステータス見てみます?」

女神に言われてハルは自分のステータスを確認した。


===========

ハル

職業:魔女

レベル:50

体力:354

攻撃力:243

防御力:387

魔力:999

素早さ:349

知力:999

特殊スキル:読めば読むほど強くなる

取得してる能力:全種属魔法、回復魔法、鑑定魔法、解呪魔法、農耕知識、モンスター図鑑、召喚魔法、魔力増幅etc…

===========



 しばらくしてステータスを見たハルは呆然としたまま女神に言った。

 「……女神様」

 「はい、なんでしょう」

 「これ……ステータスバグってません?」

 「いえ、正常ですよ」

 「何か魔力と知力、あと得ている能力がおかしいのですが……」

 「読んだ本の中にそう言う物があれば確実に覚えてますからね」

 ステータス表示をしまうと女神は事もなげに言った。

 「うっわ……ただダラダラ読書しただけだったのに…」

 「まぁ継続は力なりって言いますからね」

 「力になりすぎでしょうが!」

 「そろそろ時間ですね、ハルさんそれでは!」

 「ちょっとまだ言い足りないんだけど!?」

女神が消えた瞬間、ハルはまた意識が遠くなった。



 「は! ……なんだ夢か……」

ハルはベッドから飛び起きた。その様子を迎えに来ていたサフィが見て心配する。

 「ハル様、大丈夫? 何か急に飛び起きていたので……何か変な夢でも見たのかと」

 「サフィ、安心して特に何も無いわ」

 「それならいいのですが……」

 「ところで、朝ご飯?」

 「はい、ショコラ様もルビィももうダイニングにいますよ」

 「え! 早く案内して2人を待たせちゃ悪いわ!」

 「かしこまりました」

ハルは急いでベットからおり、サフィに案内され、ダイニングについた。



 「…………」

朝食も終え、いつものように図書館に籠もって読書しようと思うものの昨日見た夢がひっかかり、中々手につかなかった。

その様子を見た不思議そうにショコラが聞いた。

 「どうした? 読書しないなんて珍しいな」

 「ちょっとね、昨日見た夢が気になって……」

 「夢? どういう事だ?」

ハルは昨日見た夢をショコラに話した。



 「うーん……要約するとつまり女神が与えたスキルでハルは今かなり強いって事だな」

 「そうなんだけど……」

 「事実かどうか分かんないんだろ」

 「そう」

 「じゃあ実践あるのみだな、外行くぞ!」

ショコラに引きずられるようにして、ハルは外に出た。



 「じゃあハル。ちょっとそこの森に向かって風魔法かけてみ」

 「分かった」

屋敷の外に出た2人は先ほどハルが言ったことが正しいかどうか確かめるためのテストをしていた。

ハルが風魔法を唱えた瞬間、ハルの手からかなりの量の風が吹き、一瞬にして森までの草原の草を一直線に刈り取ったのだ。

しかも、森に入ってもある程度の強さはあったのか、一部の木が犠牲になった。



 「ショコラさん、これって……」

 「……確定だな」

先ほど起こったことに展開がついて行けない2人だが、確実に言えることはハルの夢は正夢だったと言うことだ。

その事を知ったハルは絶望した。

 「じゃあ、このことがバレたら私絶対引っ張りだこになるじゃない! 読書の時間が減るだけでも嫌なのに出来なくなるのはもっと嫌よ!」

 「まぁまぁ被害は森の中だし、そんな話はあまり出てこないんじゃないか? 知らんけど」

 「あんな強いの話にしないわけ無いでしょ!? もうやだー!」

ハルは草原に寝転び、これから起こることに対しての事で全力でただをこねた。



 そして悲しいかな、彼女のその予言はある程度は当たることになる。

  

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