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私は読書がしたいだけ!~本読みスローライフがしたかっただけなのになんでこんなことに?~  作者: ラッテ・カフェ
第十一章「弟子達の新たなる可能性」
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51.修行の成果

 とある夜。屋敷の皆が寝静まり、見張りの妖精もすやすやと微睡みの国へ旅行に行っている頃、呼ばれていない客人がこの屋敷に踏む入れていた。



 客人、いや泥棒はピッキングしてドアを開け、こっそりと家の中に入る。もちろん、バレることのないように入ってからも抜き足差し足忍び足でゆっくりと進んでいった。そして、この屋敷で一番大きい部屋つまり、図書館へと足を踏み入れたのだ。



 「おおー、中々に壮大だな……。これなら金目のモンもいくらかあるかもしれないぜぇ」

そうニンマリと笑い、泥棒は側に持っていた懐中電灯をつけ、図書館を物色する。

 まぁ、図書館だから当たり前なのだが、見渡す限り本本本。当然宝石や高価なものなどは無かった。

 見込み外れたかと思った泥棒はチッと舌打ちをして、その場から離れようとしたが、その時、彼の右頬を何かが掠ったのだ。



 「はぁ……見事に外れましたか。まぁいいか」

 「な、何だ今のは……」

 泥棒がそう言いかけたとき、首の方に冷たい感触が伝わった。それは彼女が持っていたナイフであり、泥棒は命の危機を悟った。



 「黙って下さい、侵入者が」

 「な、何を……グフッ!」

 小娘一人だと侮った泥棒だったが、次の瞬間、殴られた。それはルビィの要請で起き、ここに駆けつけたサフィの拳だった。



 「オマエら、こんな事して……ウギャア!」

 「うるせーよ、おっさん。黙ってな」

 今度は鳩尾の方にマーシャの蹴りが入る。少女といえども彼女は魔女見習い。ある程度の魔力を込めた蹴りを入れたが、泥棒はまだ気絶しなかった。



 「こ、こんなヤバい奴らがいる屋敷から早く逃げるぞ!」  

 「いった!」

 「ルビィ、大丈夫?」

 「待て、泥棒!」

 一瞬の隙を突き、ルビィをどついた泥棒は図書館から玄関へとそそくさと逃げ出す。ルビィに怪我が無いか確認するサフィはそこに留まり、マーシャは彼を追い掛けた。



 (にしても、ここの廊下は一本だな。逃げることが出来ればこっちのモンだぜ)

 (くっそう……コイツ泥棒のくせに早いな)

 ドタドタと音を出しながら泥棒は一目散に玄関を目指し、駆け抜けていく。マーシャも負けじと追い掛けるが、中々距離は縮まらなかった。

 そんな時、バンバンと何発が銃声がなり、泥棒は止まる。見ると、階段からクロエが何発か銃声を鳴らしていたのだ。



 「そこの泥棒さん! 止まってください! 止まっても撃ちますよ!」

 「クロエ、ステイステイ! 頼むからまず目を開けてくれ!」

 「ぎゃあ! なんて撃ち方だ!」

 威嚇射撃をするため階段から撃っているクロエだが、どうやらまだ少し恐怖心があるからか目は閉じており、泥棒はおろかマーシャの方にもいくらか銃弾が飛んでいた。

 やがて弾切れになったのか泥棒は息を整え、玄関に手をかけようとする。しかし、それは出来なかった。

 なぜなら、そこで待ち構えていたリリィが剣を泥棒に当てたからである。


 

 「安心してください、峰打ちですよ」

 ドサッと倒れた泥棒に向けて、リリィはボソッと呟いた。なんとか追いついたマーシャが縄を持って泥棒を縛ったその時、眠っていた他の住民もやって来たのだ。



 「なになになになに!? 一体何があったの?」

 「あ、ハル様達。なにもかにもどうやら侵入者がいたようなので少し懲らしめました」

 「懲らしめたって気絶してるわよ……その人」

 「気づいたら図書館にいたので」

 「図書館!? 何も無かった!?」

 「うん。その人が逃げたあとにちょっと確認したけど特に問題なかったよー」

 「…………それならよかったけど……」

 「にしても、コイツどうする?」

 「眠ってるし、とりあえず警察の前に出しとこうよ。しかもよく見ると最近、指名手配されてる奴だし」

 「あ、ホントだ」

 ショコラが「じゃあちょっと届けてくるわ」と言って、リディルの町に向かい、他は5人の様子を聞いた。



 「と言うか、皆怪我は無い?」

 「私は突き飛ばされましたけど……これといって特には」

 「ま、他は皆無事だね」

 「いやー、見事に役に立ったわ」

 「ねー、ビックリだよ」

 「……教えてまだ2週間しか経ってないのに?」

 「意欲的なのって怖いわ……」

 キャッキャと笑う5人をよそにその成長速度に他のメンバーはただ驚くしか無かったのだった。

 

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