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7話:来年4月に豊子が結婚し横浜へ

 彼が、横浜のハワイ珈琲の専門店から取り寄せていますと話した。そして3月22日、昼に、畑山家の家族と一緒に、そばを食べた。その後、これで、失礼しますと言って、八橋さんが帰っていった。その年の夏休み、八橋さんは、横浜の実家に行き、畑山家を訪れることはなかった。そして秋を向かえて10月となり両親は近所の農家に稲刈りの手伝いをした。


 11月2、3日と八橋さんをお呼びしたいのですか良いですかと豊子が両親に聞くと構わないよと言われ、連れてくると家族に伝えた。やがて11月2日、14時、八橋さんが、訪ねてきて今回は、ハワイ・コナコーヒーとマカデミアナッツ・フレーバー入り珈琲の2つをお土産に持ってきた。


 そして、その晩、夜、また、19時から南蛮エビ「大きめの甘エビ」とアンコウ鍋を酒の肴に地元の名酒「月見の池」吟醸酒を盃に入れて乾杯して食べ始めた。八橋さんは、突然、両親に11月23,24日、彼女を私の実家、横浜へ連れて行って良いですかと聞くので理由を聞くと結婚したいので両親に紹介すると言うのだ。


 これを聞き、両親は、是非、宜しくお願いしますと話した。この席で、両親に結婚の話をして、できたら結婚式の日取りも決めたいと述べた。両親と豊子は、大喜びしていたが、兄の敏和は、内心、本当かよ。もし、駄目と言われたら、お前はどうするんだと聞きたくなる衝動を抑えて、彼らを見つめた。そして何杯も酒を飲んで遠慮が消え去った。


「兄の敏和が、八橋さんに、あなたのご両親が駄目といったら君はどうすんだと質問した」。

「その発言を聞き少したじろいだが少し間をおいて家を出る覚悟は、できてると言い張った」。

「私は、三男で、長男、次男がおり、跡取りには関係ないし実家に住む気もないと言った」。

「それに、第一、両親は、長男に、関心があるが、次男、三男には、関心がないと語った」。


 長男は、東京の名門医科大学の講師の椅子を狙っている。その応援活動に両親が、頑張っている最中だと、本音をもらした。だから、私が、どうしようと、あまり関心がないと言うのが、本音かもしれないと語った。その話を聞いて敏和は、妙に納得して安心した。そして、何卒よろしくお願いしますと、丁寧に、頭を下げ、妹を大事にしてやってくださいと述べた。


「すると、その言葉が、心にしみて豊子と母が涙を流した」。

「そして、父が、それでこそ、お兄ちゃんだ、偉いと敏和の肩たたいた」。

「わかりました何としても、私は、彼女を幸せにしますと語った」。

「その点は、ご安心下さいと言うと、感極まり豊子は声をあげて泣いた」。

「そして、母と抱き合って、良かった、本当の良かったと涙声で話した」。


 横浜に帰っても病院の官舎がなければ近くのマンションに入居するつもりですと話した。この話を聞いて、両親は安心し22時過ぎに床についた。

「翌朝、八橋さんと豊子が、家の近くの五霊神社に行き結婚が滞りなく成就できるよう、お参りしてきた」。

 その後、家族で朝食を食べて八橋さんは、糸魚川に帰っていった。そして11月23日、早朝、八橋さんが豊子を車に乗せて家を後にし横浜へ向かった。


 翌日の夕方、八橋さんと豊子は、実家に帰ってきて、横浜の霧笛楼の洋菓子セットをお土産に持ってきた。私の両親が、豊子さんとの結婚を祝福してくれたと八橋さんが語った。これを聞いて、畑山家の人たちは大喜びし、2人の結婚を祝福。結婚式は、いつどこでと母が、聞くと、来年1999年の6月6日・日曜、ホテルニューグランドを予約したと話した。


 しかし、もし、万が一、人事異動か何かの都合で駄目になった場合にも1ケ月前までにキャンセルできると聞いたので、ご安心くださいと言った。そして1998年が終わり1999年となった。その年も雪が降ったが1メートルを超える程ではなく、いつも通り過ごして3月を迎え、3月21日、八橋さんの糸魚川病院での研修が終了。

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