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6話:八橋さんのプロポーズ

 母が、春告魚として有名な脂ののったセイカイ「ウスメバル」を買ってきた。そして、お刺身、焼き物、煮つけをつくるわよと、張り切っていた。風呂に入って19時から、ウスメバルの、お刺身、焼き物、煮つけを酒の肴に、地元の名酒「月見の池・吟醸酒」を盃に入れて、乾杯して食べ始めた。

「すると、八橋さんが、うめー、こんなうまい魚、初めてと言いながら、ウスメバルの刺身、焼き物、煮つけの小皿を食べた」。


「ここ糸魚川は、米も美味いし女性もきれいで良い所ですねと言う、父が、酒が回るのが、早すぎると大笑いした」。

「そして、豊子さんも正義感が強くて心優しいけれど、お母さんの躾『しつけ』のせいですねと静かに語ると、お世辞が上手ねと、母が、笑った」。

「でも、そんなところが気に入りましたと、顔を赤くして、八橋さんが、豊子の両親に伝えた」。


「これを聞いていた兄の敏和が、うまいこと言いやがってとでつぶやいた」。

「そして酒が進み、そのうち私が、横浜に帰る時に結婚して連れて行って良いですかと言った」。

「これを聞いて、敏和は、こいつ、何て強引な奴だと驚いた」。

「この話を聞いて、母は、是非、よろしくお願いしますと言った」。

「父が、いずれは、お前も大人になり、家を出て巣立っていく」。

「だから都会で自分の実力を十分に発揮しなさいと背中を押した」。


「これを聞き来年4月、糸魚川病院の2年の研修後、新潟での10年が終わる」。

「その後、横浜の病院に就職しますので結婚して連れていきたいと告げた」。

「何て強引なプロポーズだと兄の敏和は、半分呆れて聞いていた」。

「父が、豊子に、お前の気持ちはと聞くた」。

「すると、彼とついて行き都会で実力を試したいと答えた」。

「わかった具体的な日程が分かったら知らせてくれと父が語った」。


「異論のある奴はいるかと敏和の顔を見ると豊子が好きならOKと答えた」。

「すると八橋さんが、ありがとうございます」。

「私は、全力で、豊子さんを幸せにして見せますと言った」。

「そして、下を向いて、うれし泣きをしているではないか」。

「それを見て兄の敏和がハンカチを渡した」。

「そして敏和が妹の豊子に良かったなと言った」。

「兄ちゃんも頑張って都会に出たいと思ってる」。

「もしかして、お前の家の近くに引っ越すかもと告げた」。

 

「そうなったら、もっと嬉しいわと言った」。

「そして、豊子は、母に抱き着いて、泣き始めた」。

「母は、豊子に、願いが叶って本当に、おめでとうと言うと豊子の涙が止まらなくなった」。

「そのうちに、八橋さんの目がとろんとしてきて、母がすぐに、布団を敷いた」。

「すると、彼が、すぐに寝息を立てて、寝てしまった」。

「なんだか、大きな子供ねと、母が目に涙を浮かべ笑った」。


 その後、各自が部屋に帰って床についた。翌朝6時、母が起きると八橋さんも起きて今朝の珈琲を入れさせていただいて良いですかと聞くので、もちろんと答えた。

「するとバッグから、珈琲豆を珈琲ミルに入れて削り始めた」。

「そして、やかんに水を入れ湯を沸かし始めた」。

「ろ紙を敷いたドリップをビーカーの上に置いた」。

「そして湯が沸くと、それを砕いた珈琲豆に注ぐと粉が膨らんだ」。


「そして、小さな気泡が出始めて、湯がビーカーに少し落ちた」。

「その後、ドリップいっぱいに熱湯を回し入れるた」。

「すると、部屋中に珈琲の上品で香ばしい香りがあふれた」。

「そのうちに次々と起きてきて珈琲5人分の珈琲を入れた」。

 トーストバター、チーズ、レタス、卵焼きを別の皿にのせ、各自、自由にトーストに挟んだ。そして、珈琲と共に朝食を食べ始めた。


 珈琲がなくなると、父が、あまりにうまいので、お替わり、欲しいと言うと、わかりました。ちょっとお待ちくださいと言い入れ始めた。その後、5人が2杯目の珈琲をゆっくりと味わいながら飲むと、本当に香りが最高と言った。何て言う珈琲豆と聞くとハワイ・コナコーヒーと答えると、みんなが驚いた。高価な珈琲で、なかなか新潟では手に入らないと兄の敏和が言った。

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