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1ニャン目

今日はちょっと2本立て

酷いめまいと吐き気を伴いながら目を少しずつ開いていく祐介。


「(ここは…どこだ?)」


痛みがある頭を持ち上げて立ち上がろうとした瞬間、違和感があることに気がついた。


「(これは…猫の手?)」


祐介は自分の両手が銀色の毛皮と猫の手になってることに気がついた。


「にゃにゃにゃ!?(嘘だろ!?)」


半信半疑のまま顔を上げてみるとそこには洋服店のガラスがあり、目の前に映るっているのは、いつも祐介が見ている自分の姿ではなく。

白銀の綺麗な毛皮をもつ猫の姿だった。


「あら?珍しい猫ちゃん」


夢だと信じたい祐介の前に、いつも祐介が通っている喫茶店の店員、茜が現れた。


「にゃにゃにゃ!(茜さん!俺だ!祐介だ!)」


祐介の必死の訴えも人間の茜には分からない。


「よしよし可愛いなぁ…でもなぁ、私のマンションペット禁止なんだよねぇ……」


その言葉に祐介は動揺する。

このまま野良猫として生きていくには少し、いや、元人間の祐介にとっては無理だ。

それなら親しい人のそばに居る方が全然安全だ。


「にゃにゃ!にゃにゃにゃーにゃ!(茜さん!俺だ!お願いだから拾ってくれ!)」


「んー…あ!そう言えば!白狼喫茶(はくろうきっさ)ならオーナー許してくれるかも!オーナー猫好きだし!こんな珍しいにゃんこならもしかしたら!」


白狼喫茶とは祐介がいつも通っている。

茜が働いている喫茶店だ。


「にゃにゃ!」


そこなら安心だと言わんばかりに元気に鳴く祐介にゃんこ。


「よし。じゃあ行こうか!」


そう言って抱え上げる茜。

自分の1番安心できる店に保護してもらえそうで喜ぶ祐介。

鼻歌混じりに頭を揺らしいている気分の祐介だが。

人間サイドの茜からしてみると


「にゃにゃにゃ〜♪」


「か、かわいいぃ…」


めっちゃくちゃ可愛いのだ。




「オーナー!見てくださいよ!めちゃくちゃ可愛いんですこの子!!」


茜は白狼喫茶に着くとすぐにオーナーの赤井(あかい)(つばさ)に駆け寄った。

翼は明るく笑顔の眩しいような茶髪の茜とは真逆のような厳つく迫力のある黒髪のおじさんだ。

しかし中身はとても優しく茜の他の店員からも好かれている。


「ん?なんだ茜ちゃん。今日は非番じゃなかったか?」


「見てくださいよこの猫!」


「猫?」


翼が茜から見せつけられたのは勿論、白銀の毛皮を持つ中身祐介の猫だ。


「これは…珍しい毛の猫だな。しかも綺麗だ。茜ちゃんのマンションペット大丈夫だったのか?」


「いえペット禁止なんですけど…ここで預かってもらえません?珍しい毛皮ですし!」


茜はそう言うと頭を下げ手を合わせお願いする。


「ええーでも茜先輩ここ一応飲食店ですよ?猫とか店内に入れて食器とか食材とか大丈夫なんですか?」


彼女は岸野(きしの)鈴音(すずね)

茜の後輩で祐介の同期である。


「にゃにゃー!(いやだぁ!このまま野に放たれるのはァ!)」


「ええ!めっちゃ可愛いんですよ!ね?猫ちゃん」


「にゃんにゃん!(そうそう!)」


今この場で祐介にゃんこの味方は茜しか居ないため精一杯茜の言葉に賛同する。


「んー3日間だけ置いて置く。それで客や店のものに何かあったら出て行ってもらう。それでいいか?」


「はい!良かったね猫ちゃん!」


「にゃん!」


翼の計らいで置いてもらえるようになった祐介にゃんこ。










ここから始まるのは祐介にゃんこと白狼喫茶店の店員、そして衝突事故で特殊な力を持つ少女の物語である。

不定期更新です:(´◦ω◦`):

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