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ヲタサーの姫と従者(ひとり)  作者: ぷるぷるん
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家、行ってみた。

ってことで、キロの家。アパートの一室。多分これからFPS。いや、FPSって言って来たんだからそーなんだが。

キロの部屋は、普通の大学生の部屋より少し広い。と思う。キロ以外の大学生の部屋に行ったことがあまり無いから分からないけど。また、キロの部屋に物が少ないこともあいまって広い印象を受けるのだろう。

「っしゃ、FPSやんべ!」

部屋の扉を開いたと同時くらいにキロが叫んだ。

「っしゃ、FPS見んべ!」

俺もキロを真似て叫んでみる。お隣さんに迷惑かと思ったけど後の祭り。お隣さんがまだ家に帰ってないのを祈ろう。

「ま、適当に座ってよ。 お茶くらいなら出すから、待ってて」

お、今日は待遇が良くていい日かも。キロは、日によってテンションがかなり違ってて、それによって家に来たときの待遇もかなり変わってくる。

「今日、機嫌良いな。 なんかあった?」

とりあえずキロが来るまで暇なので、台所の方に行った姿の見えないキロに声をかける。

「ん? 別に。 あ、久々のFPSでテンション上がってはいるかも」

「あー」

聞いておいてなんだが、期待したほどの答えが返ってこなかったので、そこそこの返事。期待してた返答ってなんだって感じではあるが。

「っし、おまたせー」

そうこうしているうちに、キロがお茶を持ってきた。両手にガラスコップ。飾り気の全くないやつ。

「お、ありがと」

キロからコップを受け取って一口。うん、見た目通り普通に緑茶。キロの方は部屋の真ん中あたりに配置された低めのテーブルにコップを置き、四つん這いに近い姿勢でゲーム機の電源をいれる。うん、ちょっと可愛いな。

高めの位置で結んだツインテールの髪がカーペットにぺたん。踏んづけたくなる衝動をすんでのところで止める。自制って大事です。もし、一時の欲求に任せて踏んづけたりしたときにはどうなることか・・・・・・、想像したくもない。

「ん、おーい。 テレビつけて。 リモコンテーブルに置いてあるやつ」

 俺は無心でテレビの電源を入れた。電源を入れると、アニメ番組が多く放送されることで有名なチャンネルの画面が映し出される。このテレビも、一般的な大学生の部屋に置かれているものと比較すると、二回りほどデカい。部屋に物が少ない分、こういう所にお金をかけているのだろうと、容易に想像出来る。

「あ・・・・・・、まぁいいや。 入力切り替えで、ゲーム、よろしく」

 言って、キロは俺の隣に腰をおろす。正座の崩れた感じの座り方。足をどちらか側に投げ出すようなその座り方。今日は右だ。

 ちなみに、キロが一度不自然に言葉を切ったのは、そのアニメのチャンネルに、キロの好きな声優が出ていたからだ。まぁ、短い葛藤の末に軍配が挙がったのはFPSの方だったようだが。

 入力切替で、ゲーム機の起動画面をみて、ゲームの選択をしたら、ようやくFPSの始まりだ。



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