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ヲタサーの姫と従者(ひとり)  作者: ぷるぷるん
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進展が皆無

オセロ事件から、二日後。俺とキロの二人は、また例の教室を貸し出し申請して使っていた。ちなみに、貸し出し団体名の所は、『2次元探究会』。メンバーは、俺、キロ、以上。世間では、いわゆるオタサーと呼ばれる団体は、俺の大学では二人しかいない。まぁ、サークルは名乗ったもの勝ちみたいなところがあるから、問題ないが。なんにしても、メンバーはもう少し欲しい。キロが来なかったら、俺は一人だし。キロが来て俺が行かないパターンはない。

ということで、今回の活動は世間一般的なオタサーっぽい活動をしてみようという試みだ。世間一般的なオタサーがどんな活動を行っているのかは、他大学に友人のいない俺には分からないが、なんとなくのイメージで良いだろ。

「なぁ、なんか最近のゲームで面白いのあった?」

とりあえずゲームの話題をふってみる。

「え、FPS」

めちゃ端的な回答。あー、でもゲームよりアニメの話題の方がオタサーっぽいか。そう思って、軌道修正。

「あ、じゃーさ、最近おもしろかったアニメある? 俺みてみようか迷ってるのがあるんだけどさ……」

「それより、FPSやろーよ! 話してたらやりたくなってきた! さんきゅー」

はい、今日の活動おわり。こうなるとキロは、もう止まらない。

「あー、分かったよ。 でもゲーム機ないぞ?」

とりあえず、事実を述べてみる。

「私ん家あるよ」

「あ、じゃなくて、俺がゲーム機持ってない」

「?」

キロは、分かりやすく頭上に疑問符を浮かべたように首を傾げる。

「え?」

俺もよく分からないキロの反応に疑問で返す。疑問に疑問で返すのは良くないって、聞いたことある気がしたけど、まぁこの場合なら仕方ないだろう。

「え、私がFPSできりゃ、君が出来なくても良いんだけど」

半笑いで言われた。泣きそう。

「冗談冗談。 マジでなくなよー」

分かりやすく落ち込んでみたら、キロは冗談と爆笑していた。多分マジだったな、あれ。そんな言葉を飲み込んで、「で、結局どーゆー感じすか?」と聞いてみる。

「普通に私の家でFPSやりゃいーじゃん」

たしかにー。

「たしかにー」

脳と口の直結。まぁ、キロの家しかないな。俺の家にはゲーム機はないし、この部屋にもボードゲームが数種類と、一昔前のレトロゲームっぽいのしか置いてない。

ってことで、今日の活動は終了。次はキロの家でゲームまつりじゃー。

帰り道もなんだかんだキロのわがままが炸裂していたが、いつものことなので割愛。

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