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海人!!  作者: 矢枝真稀
13/33

第十話 鳳翔祭初日!!前編

久しぶりに海凪三姉妹の登場です

「・・・ん?」




・・・・・・・・・




「・・・んん?」




・・・・・・




「・・・んんん?」




・・・




『それでは、エントリーNo.10番、更科玲さんの登場です!!』



えっ、俺!?



・・・ステージ上に、一人の女性・・・?遠くてはっきり顔が見えない。

着物姿だけど、なんか段々距離が近付いて・・・



「更科玲、二十歳で〜す!!よろしく〜」



う、うわあぁーっ!!!!!!




ガバッ!!




・・・・・・・・・



「ハァ、ハァ・・・ゆ、夢か!」



酷い夢だった・・・まさか着物姿の女性(?)が、俺だったなんて・・・。この前(二週間前)にステージ衣装のイラストを見せてもらった衣装と同じ・・・ってか夢の中の俺、化粧してないから気持ち悪いし!!・・・いや、待て・・・化粧した俺も気持ち悪いんじゃないか?



「ハァ・・・今日、か・・・」



ため息混じりに身体を起こす・・・そう、今日である。鳳大学の一年間のイベントで、もっとも大規模・・・そしてもっとも盛り上がる行事、鳳翔祭である。



「さて、と・・・」



手早く着替えを済ませ、いつもより早めに大学へと足を向ける。鳳翔祭実行委員は、早めに大学へ生き、イベントや交通整理の最終打ち合わせをするのだ。




→→→→→→→→










《鳳大学中央広場ステージ前》



「・・・以上が本日の予定です。トラブル・予定の変更等は早めに連絡をお願いします!!」

「「「ハイッ!!」」」



委員長の言葉で、最終打ち合わせを終える。開演まで、残り1時間半・・・大学の学生、及び教員等がちらほら集まって来た。

まず、今日の目標・・・何事も無く、無事に鳳翔祭の初日を成功させる事。






→→→→→→→→→→→→









パン!パパン!パン!!




午前9時、鳳翔祭の開演を告げる爆竹が空高らかに打ち上げられた!会場には既に多くの学生・チケットを入手した一般客で埋め尽くされ、昨年同様、来場者数は多い。



『それでは、本日最初のイベント、各学部対抗カラオケ対決です!!』



本日最初のイベント、各学部対抗カラオケ対決・・・毎年恒例であり、中々評判が良い。優勝賞品はペアの旅行券・・・うわぁ、なんか学部代表の目が・・・。



『それでは、エントリーNo.1番、環境工学部代表の佐伯美佳さん、よろしくお願いします!!』



司会者のマイクに促され、ステージには学部代表の学生が上がる・・・。さて、俺も仕事しなきゃな。







→→→→→→→→







さて、俺の仕事は・・・なんて事はない、会場入り口のプラカード持ちである。1番楽であり、1時だるい仕事・・・。まぁ、椅子に座ってやる仕事なので、キツクはない。



「お〜い、玲!!」

「ん、おぅ麻希」



バッチリめかし込んだ麻希・・・の隣は神崎さんだ。眼鏡美人ってやつかな、黒ぶち眼鏡がよく似合っている。



「チケット持ってきたか?」

「もちろん!」



とりあえずプラカードを椅子に立て掛け、受け付けまで案内する。チケットは初日から最終日まで有効であり、無くさない限り、出入り自由である。



「仕事頑張れよ〜!!」

「あぁ!」



大手を振って、麻希と神崎さんは会場へと消えて行った。俺は再び会場入り口へ戻り、プラカードを手に取る。さて・・・って、んんん?あれは・・・。

会場入り口前で、挙動不審な見覚えのある三人娘を発見。あれは間違い無く・・・。



「海凪さん!!」

「あっ、更科さん!!」



そう、今から約二ヶ月前にお世話になった家の三人娘、海凪三姉妹だ。



「ほんとに来てくれたんですね!!」

「フフッ、鮎華がどうしても行きたいって駄々こねるし、鮎美にも就職の他に大学はどんな感じか知っておいてもらいたかったから」

「べ、別に駄々こねたわけじゃないもん!!」



拗ねる鮎華の顔は真っ赤である。ちょっと可愛い・・・かな?



「チケット持って来ました?」

「あぁ、はい!」



鞄の中から大事に取り出した三枚のチケット。俺は一度無線から委員長へと連絡を入れる。



「会場前、更科。これから案内係に入ります!どうぞ!」

「こちら紅月は了解!更科はそのまま休憩に入り、1時からステージ裏に集合!どうぞ!」

「了解!」



あぁ、そういえば委員長って紅月あかつきって名前だった。1時に集合・・・って事は、後2時間以上時間がある。とりあえず俺は三人を会場内へと案内する。







→→→→→→→







「ここがメイン会場。イベントの大半はここでやってます。後は学科毎に露店をステージを囲むようにあるんで、立ち寄って見て下さい」

「ハーイ!」

「あ、更科さん。更科さんが参加するコンテストって、何時からですか?」



鮎美ちゃん、そこはスルーして欲しかった・・・。



「・・・1時から、です」

「オッケー!!いっちょ更科さんの為に応援するぞ!!」


鮎華ちゃん、恥ずかしいからやめて!!



「今年のテーマは、ナチュラル&ビューティ・・・フフッ、楽しみねぇ」



沙夜梨さん、なんで今年のテーマを知ってるの!?・・・あ、パンフレットか。



うわぁ、ほんとに恥ずかしくなってきた!!やべぇ、どうするよ・・・俺!!












コンテストまで、後2時間・・・!!

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