2.『初恋』というゲーム
登場人物と設定です。3話目から本文に入ります。
私が唯一やったことのある乙女ゲーム、『初恋』。
初等部、中等部、高等部とエスカレーター式になっている良家の子女の通う学校、″櫻凛学院″が舞台である。
攻略対象キャラは4人。どのキャラのルートでも攻略対象とヒロインの仲を引き裂こうとするライバル役西園寺小百合とヒロイン、攻略対象の、三角関係となる。
攻略対象を紹介しよう。まず、1人目は西園寺博臣。小百合の5つ年上の兄である。小百合は我儘、プライドが高く、傲慢なザ・悪役令嬢だ。そんな小百合を兄はあまりよく思っていない。実際、距離をおいてあまり関わらないようにしていた。私のゲームをやった感想ではそれほど嫌いなようには見えなかった。影で妹の悪さの尻拭いをしていたから。
2人目、龍崎隼人。龍崎グループの嫡男である。俺様で情熱的、一途。一番人気のキャラであった。小百合、ヒロインと同じ学年である。独特のオーラで女子からはアイドルのような存在である。
3人目、藤堂薫。藤堂グループの次男。文武共に完璧、甘いマスクで女の子を虜にする。何を考えているのかわからない、ミステリアスな人物。龍崎隼人の親友である。
4人目、藤堂奏。薫の4つ下の弟である。優しく、和ませてくれる天使。ただ、思うのだがそんなに年下恋愛対象外じゃないのか…まぁ、ショタ好きのためなのか。
次にヒロインだが、設定を変えなければ高橋結菜。(とりあえずこの名前であると仮定しよう。)結菜は庶民。父は普通のサラリーマン。母はパート。櫻凛高等部の特待生枠で入学した。元気いっぱいの少女だ。
そして、ヒロインのライバル西園寺小百合。立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿百合の花、誰もがうらやむ…といった完璧な容姿の持ち主。なぜ、ヒロインこっちじゃないの?と思はず思ってしまうほどの美人。黒髪ロングストレート、切れ長の目、綺麗な黒い瞳。髪型は姫カットのようで洋服よりも和服が似合う。一言で言えば大和撫子。(ただし性格に難あり。)
私、個人の意見では結菜より小百合のほうが好きだ。小百合は真っ直ぐな性格で隠れてコソコソはしない。ただ、取り巻きがやった陰湿なイジメも小百合がやったことにされたのだ。まぁ、結構嫌がらせを派手にやっていたから誤解されてもしょうがないのだが…かわいそうなとこもある。一番酷かったエンドでは濡れ衣を着せられ西園寺グループが倒産。(濡れ衣のとこいらないだろと思ったが、小百合だけが悪者なのはかわいそうだと思ったのか…ゲーム作成者は意外と小百合が、好きだったのかもしれない。)他のエンドは、海外の修道院送り、家族から縁を切られるといったもの。
とりあえず言えることは、バッド、ノーマル、トゥルーエンド、どれにおいても小百合は報われないのである。