表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/80

36. 招待状 その2

「招待状ぉ?」

朝食を取っていたラヤロップがその話を聞いたのは、最近の記憶をアバウトに抹消されたローエンの記憶が少しずつ戻ってきたからだった。


招待状はツツミコ国王名義のもので、出国の審査をするからローエンとラヤロップ「だけ」が来るようにと書かれている。

それは一見すると尤もらしく、そして深読みするとあまりに怪しすぎた。

なにしろ場所が変だ。なんで出国審査で郊外の闘技場跡地を指定してくるのよさ。


「100%罠だ。あのトワレとかいう見えないやつと一緒に仲間の魔女が待ち伏せてるに違いない」

「魔女さん、何か別の魔女に恨まれるようなことしたんですか……」じと目のローエン。

「知るか。悪人を教育してたら向こうが勝手に絡んできたんだ不可抗力だ。

ともかく十中八九罠だから私一人で行って返り討ちジェノサイドすることにする」


しかしローエンはなかなか引き下がらない。

なかなか表に出てこないツツミコ国王との面会。その誘惑は名声が全ての劇団の長として、抗い難いものだ。

たとえ眼前の魔女の機嫌をそこねてでも。


「罠だったら逃げますから一目だけでも国王に面会を~」

「来ると死ぬから来るなうっとおしい」

「そこをなんとか~」

「馬車は『一人分』予約しろ」


ローエンは団員にも説得され、最後には納得した様子だったが、大いに凹んでいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ